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( 青 )
なんとかスタジオを抜け出してきて、
人通りが少ない廊下で、膝から崩れ落ちた。
橙 「 りゅーせー 」
「 ...... っ、 」
後ろから誰かがついてきとるんはわかってたけど、
俺が止まるまで、そっとしといてくれた。
橙 「 大丈夫、しんどかったなぁ 」
「 ... っ、ごめん、、ほんまっ、ぉれ、っ 」
橙 「 ん、待って、深呼吸し、大丈夫やで 」
「 ...... ふ、はぁ、っ、 」
... こんなはずやなかったんに、っ、
誰にも迷惑かけなくなかったのに、苦しい。
橙 「 さっきの、俺に言おうとしてくれてたんやろ？
... はよ気づいてあげられたらよかったな、 」
ごめんなぁって俺の背中をさすりながら
眉を八の字にして、困った顔。
みんなが、気づけんくてごめんなって
謝る顔が浮かんで、胸が締め付けられる。
「 ...... っはぁ、ふ、はぁは、っ、！ 」
橙 「 なーに大丈夫やって、なんも考えんでええよ流星 」
みんなに申し訳なくて、
なんもうまくいかへん自分が情けなくて。
自己嫌悪の嵐のせいで、
息がうまくできなくなって怖くて、
涙で照史の顔が滲む。
橙 「 大丈夫、りゅう、自分責めんでええから 」
隣にしゃがみ込んどった照史は、
俺の顔を覗き込んで、微笑みながら、頭を撫でた。
いつもと変わらんはずやのに、
ひとりの仕事が多くて、随分と会わんかったからか
その存在に、すごく安心して。
橙 「 ん、ちょっと落ち着いてきたな？ 」
「 ...... っ、ん、 」
おかげで呼吸は治まって、少し楽になった。
あったかい照史の体に包まれて、
ふわふわと眠気に襲われてそっと目を閉じた。
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作者名：aoi | 作成日時：2023年10月8日 22時
