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( 黄 )
「 ...... ぁれ、起きてもうた、？ 」
青 「 ...... ん、、 」
「 熱上がっとるもんな、寝るのもしんどいか 」
さっき割れてしまったコップの破片と
濡れてしまったところを静かに片付けてたら
ベッドで眠っていた流星が、
もぞもぞと動き出して。
すぐ近くの机に置いてあったペットボトルに
手を伸ばすから、代わりに取って
ゆっくり体を起こしてあげた。
青 「 ...... ありがと、 」
「 いいえ、 」
ほんまにゆーっくり水を飲むから
こぼしそうで怖くて、じっと様子を見ていたら
はぁ、寝られへんわって
いつものことみたいに平気な顔して言う。
青 「 ...... ほんまに、病人よな、おれ、 」
へへって笑った顔は、どこか引き攣っていて、
ほんまの笑顔やないことくらいすぐにわかった。
青 「 ...... べつに、平気やけどさ、っ、 」
「 強がらんでええって。
さっきやって、全然平気ちゃうかったやん 」
青 「 ...... っ、 」
ぐっと強ばった表情に、
なんかまずいこと言ったかもと怯える。
青 「 ......... 平気なわけない、っ、
けどっ、大丈夫って言い聞かせな、
ぉれ、もう戻れん気がしてっ、怖いねんっ、！！ 」
珍しく大きな声を出した流星に驚いて、
体が固まって、何も言葉が出てこなかった。
青 「 ......... だれか来るたびにっ、
はよよくならな、って、おれ、勝手に焦ってもうて、
...... 体調は全然よくなってくれへんし、っ、
みんなが待ってくれとるのに、
俺は期待に応えられへんのが苦しくて、
それでも、平気や、大丈夫やって
もうみんなのとこに戻れんくなるかもしれへん怖さを
ずっと誤魔化してきたのも、知らんやろっ、？
...... じゅんたには、っ、わからんやろ、っ、はぁっ、は、 」
「 ちょ、流星っ、落ち着いて、 」
青 「 ...... っ、、はぁっ、は、げほっげほっ、！ 」
興奮してたくさん喋ったせいで、
さっきまでのぼんやりしとった姿は消えて
また苦しそうに呼吸を繰り返す流星に後戻り。
深く考えずにあんなことを言ってしまったことも、
流星の気持ちに全く気づけへんかった自分も、
全部、情けなくて仕方なかった。
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作者名：aoi | 作成日時：2023年10月8日 22時
