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「俺ももう30だから身を固めなきゃとは思ってたんですよね。櫻井さんは？彼女と結婚とかしないんですか？」
「いや、特に考えてないです」
「淡白だなぁ〜！あんまり待たせると取り返しつかなくなりますよ？」
「いいんですよ、俺は。余計なお世話です」
「ほんと謎ですよね、櫻井さんって」
松本さんはいい意味で明るい。
取引先に取り入るのが上手く、すぐ仲良くなって飲みに行ったりしている。
俺なんかは言われた通り淡白だからビジネスの関係が多いが、どちらがいいかと言われたら何とも言えない。
仮にその取引先で重大なミスを犯したとき、友達のように仲が良すぎる場合と、ある程度の距離を保って付き合ってる場合。
どちらが吉と出るだろうか。
俺は後者のほうが変に恩を売る形にならず楽だと考えている。
しかし、仲が良いほうが穏便に済ませられるという見方もある。
つまり俺たちは、両極端な人間だということだ。
「そういえば５月にイベントの現場あるんで、櫻井さんも協力してくださいね。うちが出資してるんで」
「へぇ〜。イベントは前の会社でよく現場出てたんで、全然いいですよ」
「あー、そっか！だから櫻井さんのこと知ってるんだ…」
「えっ？」
「あ、いや、新しい取引先なんですけど、先方の担当者が櫻井さんと面識あるみたいなんで」
小さく心臓が跳ねたのがわかった。
カチカチとマウスを動かす松本潤の傍らで、彼のPCの画面を注視する。
「あっ、ほら。この方です。大野さんっていう」
画面のOutlookの宛先には大野智の文字が。
…やっぱりか。
いつかこういう形で巡り会うのではと思っていたが、案外早かった。
しかもよりによって、松本さんの担当だなんて。
大丈夫なのだろうか。
何が、という感じではあるが、今松本さんは俺の先妻と付き合いがあるわけで。
変にそこの関係が交錯するのは避けたいところだ。
「櫻井さんの前職のとき会ったって言ってましたよ。俺が担当ですみませんって謝っときました」
「この人が最初にそう言ったんですか…？」
「いや、俺の方から切り出したらそう言われて。いいですよね〜、前の会社の人とまた仕事を一緒にできるって」
「まあ、俺は今回関わりないけど…」
けど、引っ掛かる。
なぜこの男は俺が以前智くんの会社と取引があったことを知っているんだ？
俺が智くんと面識があることをどうして彼の方から切り出せるんだ？
いずれにせよ、これは運命でありチャンスだ。
どんなことを利用してでも、彼に近付かなければ。
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京(プロフ) - 碧央。さん» いつもありがとうございます！ここまで読んでいただけて本当に嬉しいです！最後まで更新頑張ります！(*^.^*) (2021年2月23日 8時) (
レス) id: 3db66e1bf0 (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆりかさん» ありがとうございます！！潤くんは確実に絡ませる予定なので、ご期待ください！(´- `*) (2021年2月23日 8時) (レス) id: 3db66e1bf0 (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - この展開、ドキドキしてすごく好きです！更新待ってます！頑張ってください(*^^)v (2021年2月22日 2時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 松潤も大野くんのことを気になり出してちょっかい出して欲しいです！！翔くんとにのから大野くんを奪って欲しいです！！更新待ってます^ ^ (2021年2月21日 16時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - naoさん» naoさん、ありがとうございます。今は辛い内容ですが、ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。 (2021年2月19日 23時) (レス) id: 3db66e1bf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月25日 0時
