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翌朝。
泣き腫らした目の回りは乾ききっていて、少し瞬きするだけでピリピリと痛んだ。
やっぱり昨日のことは現実なんだ。
携帯を確認すると、何件もの翔くんからのLINEや着信履歴が。
でも、それは夜中の１時を最後に止んでいて。
夜はどうやって過ごしたんだろうって疑問が浮かんだ。
「んじゃ、今日はちゃんと家帰れよな」
「えっ…泊まらせてくれないの？」
オフィスに入る前にカズが立ち止まり言った。
「お前バカ？決まったやつがいんのに何日も他の男の部屋に泊まるとかありえねーって」
「でも、カズは友達だし…それに俺、行くとこないよ」
「彼氏と話し合ってどうしても修復できなそうだったら来いよ」
そう告げてオフィスの出入口の扉を開けようとしたとき、伝え忘れたことがあったのか、再度振り向いた。
「あと、次来たときには遠慮しないから。その覚悟で来いよ」
「えっ、カズ…！」
俺の呼び掛けも虚しく、パタンと扉が閉まった。
それって、そういうことだよな。
カズは、まだ俺のことを…。
俺はどうしたい？
自分から翔くんの元へ行って話し合うなんて。向こうが悪いのに、なんだか悔しい。
でも行かなければ何も始まらない。
このままフェードアウトなんて最悪なパターンは絶対に避けたい。
どうして俺ばかりがこんな目に。
俺はただ、好きな人といられればそれで幸せなのに。
どちらにせよ一度戻らないとカズも部屋のドアを開けてくれないだろう。
「大野、ここ社長の知り合いが取締役やってる会社なんだけど。イベント事業にも進出したいって言われて。お前担当してくれる？」
「あっ、はい」
「なんだよ、元気ないなぁ。たまには飲みに行くか？」
「まあ、お時間が合えば…って、」
部長からもらったメールのデータを開くと、心臓が飛び跳ねん勢いだった。
新しい取引先とは、翔くんの会社だったのだ。
また、そのときが来てしまったのか。
だとしたら尚更、関係を修復しないと。
もし担当先が翔くんの部署だったらと考えるとゾッとしてくる。
連絡先を確認すると、翔くんのアドレスは入っていないようだった。
「松本、潤…」
メインの窓口はこの人だ。
内心ほっとしたような、でもまた一緒に仕事できるっていうビジネス視点での期待もあったから、少し残念なような。
今は仕事どころじゃないと考えても、俺は万年サラリーマン。
仕事にプライベートの悩みを持ち込むのはよくない。
家庭を持たない身としては、仕事を最優先で生きてこそが、真の会社員としての姿だろう。
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京(プロフ) - 碧央。さん» いつもありがとうございます！ここまで読んでいただけて本当に嬉しいです！最後まで更新頑張ります！(*^.^*) (2021年2月23日 8時) (
レス) id: 3db66e1bf0 (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆりかさん» ありがとうございます！！潤くんは確実に絡ませる予定なので、ご期待ください！(´- `*) (2021年2月23日 8時) (レス) id: 3db66e1bf0 (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - この展開、ドキドキしてすごく好きです！更新待ってます！頑張ってください(*^^)v (2021年2月22日 2時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 松潤も大野くんのことを気になり出してちょっかい出して欲しいです！！翔くんとにのから大野くんを奪って欲しいです！！更新待ってます^ ^ (2021年2月21日 16時) (レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - naoさん» naoさん、ありがとうございます。今は辛い内容ですが、ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。 (2021年2月19日 23時) (レス) id: 3db66e1bf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月25日 0時
