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「俺のしたことは最低だし、何があっても許されることではない。だからちゃんとけじめはつけた。妻と別れて、会社も辞めた。不倫してたのは俺の方なんだから、当然だよね」
「でもっ、わざわざ会社を辞めることは…！」
「あなたが負い目を感じる必要はないよ。次のステップに繋がったわけだし、新しいことができるのもすごく楽しみ。何より、俺は智くんのことをずっと好きでいたい。だから、仕事の関係を取っ払って、新しい関係を築きたかった」
なんで、ここまでしてくれるんだろう。
こんな覚悟、俺にはできない。
わかってなかったのは、俺の方だった。
本当は真剣に考えて言ってくれた言葉なのに、あんな簡単に突き放して。
自分の気持ちばかり優先して、彼がどれだけ本気なのかって、それを知りたいがばかりにこんな目に合わせてしまった。
もう、後悔してもし切れない。
あの時会わなければ、変わらずいられたのかな。
「智くん、」
「俺のせいで、ごめん…っ、」
「あなたのせいじゃないよ」
「だって、俺がいなければ、翔くんの人生を狂わすことだって…」
「あなたのおかげで俺は幸せだよ。だから、泣かないで」
「っ…、」
俺が泣くなんて、絶対ダメなのに。
唇を噛んで耐えても、嫌ってほど涙が溢れてくる。
どうして、そんなに優しいの？
俺はこんな人を、好きになってしまってもいいの…？
「ねぇ、俺と一緒になってくれる？ずっと二人でこのまま、ここにいたい」
「だっ、だめだよ！俺なんか、わがままで、どんくさくて…翔くんに迷惑かけてばっかりで…！」
「迷惑だなんて思ったことないし、あなたにだったら何をされてもいい」
「っ…だめ、…おれは、しょうくんが、すきすぎて…、」
どうしようもないくらい好きだから、泣いてばっかりで。
子供みたいに泣き喚いて、すがりついて。
受け止めてくれるってわかってるから、胸元を濡らしていく。
翔くんの背中に回った腕が、俺の薄っぺらい身体を包み込む。
「俺のこと、好きってこと？」
「そんなの、ずっと、好きだよ…っ、会えない間もずっと、好きだった…」
鼻を啜りながら腕の中で答えると、彼の口から苦しそうな息が漏れた。
「本当にかわいい。かわいくて、愛おしい。俺も、智くんが好きだよ。離れてる間もずっと、あなたのことを想ってた」
「しょう、く…」
そんな綺麗な言葉並べないで。
苦しくて、好きすぎて、もう止められなくなるから。
こうしてキスされるだけで、真っ白な気持ちが、真っ暗な夜空に吸い込まれていく。
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京(プロフ) - 碧央。さん» 碧央さん、ありがとうございます！詳細な感想までいただけて…本当に本当に嬉しいです！！まだまだ書き続けたいと思いますので、今しばらくお待ちいただければと思います！ (2021年1月24日 1時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、ありがとうございます！！細かく読んでいただけて大変嬉しく思います。続編はもう少々お待ちくださいませ！ (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - butazch715413さん» ありがとうございます、そう仰っていただけて本当に励みになります！続編は書く方向で進めますのでもうしばらくお待ちくださいませ。 (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - 初めまして。毎日読みに来るのが楽しみで続きが気になって仕方ないほどにとても好きな物語でした。切なく胸が痛くなる場面や、ドキドキして高鳴り、にやけてしまう程ラブラブな場面、とても楽しませていただきました！続編読みたいです！お願いします！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 京さん、初めまして。京さんの描く色っぽくて魅力たっぷりな大野さんが大好きです。お話の更新をいつも心待ちにしておりました。このお話の続編、是非是非お願い致します！楽しみにしております！ (2021年1月22日 11時) (レス) id: 096605d473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月3日 1時
