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「っ、ぁ…！」
「はっ…やばい、俺も今日すっごく気持ちいい…」
「んんっ…」
結局ジャケットは着たままだけどシャツは全開にされて、ひたすら手のひらで撫で回されている。
下は片方だけパンツに足を突っ込んでて、もう片方は素足のままぶらぶらと揺れている。
翔くんはネクタイを緩めただけで全然脱ごうとしなくて、たぶんこのビジネスなのかプライベートなのかっていうギリギリのラインを楽しんでいるんだと思う。
車内の冷たい空気とは裏腹に、二人の熱は上昇していく。
「ねぇ、どうして今日、怒ってたの…？」
翔くんは律動を繰り返しながら聞く。
ふと邪魔に思ったのか、シャツとジャケットを右肩から下げて、露わになった胸元に吸い付いた。
俺はビクッと身体を震わせ肩を撫でる彼の手を握った。
「おこ、ってな…」
「嘘。すっごい冷たかったじゃん」
「んっ…久しぶりだから、恥ずかしかっただけ、」
そう言って首に腕を回しキスをした。
翔くんは珍しく嬉しさが滲んだ笑顔になった。
「そうなんだ。悪い子だね」
「っ、や…」
ぎゅっ、と中心を握られる。
どっちが悪いと思ってるんだ。
俺は、何も悪くない。
でも、こうして咎められるのは嫌いじゃない。
悔しい。
裏切られたって言っても過言ではないし、翔くんが俺の想いにいつか答えてくれるって保障もないのに。
あの後会社まで荷物を運んでもらい、そのまま自宅へ送ってもらった。
もちろん、助手席に座って。
「じゃ、また連絡するね！」
さっきまであんなことしてたとは思えないくらい爽やかな笑顔で言った。
俺は引っ掛かりを残したまま、ただ「うん」と頷いて外へ出た。
振り返ると期待してしまいそうだったから、俯いたまま少し先のエントランスまで坂道を歩く。
でも、彼はそうさせてくれなかった。
「智くん！」
えっ？と思って振り向いた瞬間、彼だと認識する間もなく抱きしめられる。
…なんで？
好きじゃないのに、なんでこんなことするの？
「心配かけてごめん！また、必ず連絡するから」
「…ん、」
「絶対、絶対にするから！だから、離れようなんて考えないでほしい」
翔くんは嘘臭いくらい真剣だった。
本当に、欲を満たすためだけに繋がりを持とうとしているのだろうか。
こんなに優しくて誠実な人が、どうして。
違う。
誠実だからこそ、嘘をついているとしたら？
そんなこといくら疑問に思ったって俺から行動を起こさない限り現状は変わらないのだけど。
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京(プロフ) - 碧央。さん» 碧央さん、ありがとうございます！詳細な感想までいただけて…本当に本当に嬉しいです！！まだまだ書き続けたいと思いますので、今しばらくお待ちいただければと思います！ (2021年1月24日 1時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、ありがとうございます！！細かく読んでいただけて大変嬉しく思います。続編はもう少々お待ちくださいませ！ (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - butazch715413さん» ありがとうございます、そう仰っていただけて本当に励みになります！続編は書く方向で進めますのでもうしばらくお待ちくださいませ。 (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - 初めまして。毎日読みに来るのが楽しみで続きが気になって仕方ないほどにとても好きな物語でした。切なく胸が痛くなる場面や、ドキドキして高鳴り、にやけてしまう程ラブラブな場面、とても楽しませていただきました！続編読みたいです！お願いします！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 京さん、初めまして。京さんの描く色っぽくて魅力たっぷりな大野さんが大好きです。お話の更新をいつも心待ちにしておりました。このお話の続編、是非是非お願い致します！楽しみにしております！ (2021年1月22日 11時) (レス) id: 096605d473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月3日 1時
