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翌日。
今日は展示場でのスポンサー契約しているイベントで、アンケートに答えてくれたお客さん向けにくじ引きを出す。
しかも場所は一番入り口に近いところで、どう考えたって櫻井さんに出くわす可能性大。
昨日何も連絡来なかったけど、俺の話はいってるのかな。
部長のことだから、何度も会ってる取引先だからって連絡を怠ってそうだ。
「あれ、さ…じゃない、大野さん？」
やっぱりね。
「櫻井さん…ご無沙汰してます」
「あれ、今日大野さんが現場だったんですか？」
「えぇ、まあ」
そう言いながら手に持ったチラシを眺め、あからさまに目を合わせまいとする。
翔くんは機嫌が悪いのだろうかと覗き込むように見てきた。
「大丈夫？」
「…何がですか」
「あんまり顔色よくないけど」
「ご心配ありがとうございます。大丈夫です」
至近距離で見つめられ、いてもたってもいられなくてチラシをテーブル置くと、まだひとつも賞品が出ていないのに在庫のチェックを始めた。
やっぱりだめだ。
悔しすぎて、まともに話せない。
それなのに少しでも顔を見れて嬉しい、なんて恋する乙女みたいにときめいてる自分もいて。
感情がそこかしこからバラバラに振りかかって、楽しい素振りをすることすら困難な状態だ。
「すみませーん、くじ引いてもいいですかー？」
「あっ、はい！先にアンケートを…」
でも仕事は別。
お客さんには笑顔で接客できるし、自分とこの商品も流暢に宣伝できる。
こうして顔を見ないようにしていれば、今日一日くらいはなんとかなるはず。
悩みごとは終わってから考えればいい。
15時過ぎたくらいにはだいぶ賞品も出て、残りわずかとなった。
少し休憩がてらトイレに行こうとアルバイトに一声かける。
スタッフ用のトイレには誰もいなくて、ようやく静かなところに来れたと少しほっとした。
仕事となればやるしかないが、ガヤガヤした場所はどうも落ち着かない。
プライベートじゃこんなイベント絶対来ないだろうなぁ、なんて現場に行くたびに思う。
お笑いとか、スポーツとか。
合間に会場に見に行ったりして。
そういうのがあるから、結構若い社員は現場に行きたがる。
俺はひとりで好きなことしてるほうがよっぽど楽しい。
手をハンカチで拭いていると、鏡越しに背後に人が映っているのが見えた。
ハッと振り向くと、当然といえば当然なのだろうか。
翔くんが立っていた。
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京(プロフ) - 碧央。さん» 碧央さん、ありがとうございます！詳細な感想までいただけて…本当に本当に嬉しいです！！まだまだ書き続けたいと思いますので、今しばらくお待ちいただければと思います！ (2021年1月24日 1時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、ありがとうございます！！細かく読んでいただけて大変嬉しく思います。続編はもう少々お待ちくださいませ！ (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - butazch715413さん» ありがとうございます、そう仰っていただけて本当に励みになります！続編は書く方向で進めますのでもうしばらくお待ちくださいませ。 (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - 初めまして。毎日読みに来るのが楽しみで続きが気になって仕方ないほどにとても好きな物語でした。切なく胸が痛くなる場面や、ドキドキして高鳴り、にやけてしまう程ラブラブな場面、とても楽しませていただきました！続編読みたいです！お願いします！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 京さん、初めまして。京さんの描く色っぽくて魅力たっぷりな大野さんが大好きです。お話の更新をいつも心待ちにしておりました。このお話の続編、是非是非お願い致します！楽しみにしております！ (2021年1月22日 11時) (レス) id: 096605d473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月3日 1時
