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20時過ぎにインターホンが鳴り、バタバタと玄関に向かう。
一切の確認もしないでドアを開けると、そこにいたのは紛れもなく待ちわびていたその人だった。
「すごいね、こんなとこ住んでるんだ。家賃高いんじゃない？」
鞄を置きジャケットを脱ぎながら部屋を見回す。
「駅から離れてるし、意外とそうでもないよ。それより今日どうやって来たの？」
「車。俺車通勤なんだよね」
「マジ！？車通勤なんてしていいんだ！？」
「結構俺の車使って地方の現場行くこと多いし。ありがたいことに許されてる」
「櫻井さんって、やっぱすごいんだな…」
俺なんてまだまだだなぁ〜なんて言いながらジャケットをハンガーにかける。
すると、背を向けた状態で突然背中に温もりを覚えた。
「もう二人のときは、名前でいいよ」
「えっ…あ、」
後ろから抱きしめられたかと思えば、着ていたセーターの襟元から鎖骨を撫でられる。
あまりにも不意打ちを食らったせいで言葉がうまく紡げず、体温は上昇するばかり。
「さ、櫻井さんて、確か…」
「翔」
「ん…じゃあ、翔くん、で」
「なにそれ。君づけ？」
「呼び捨てはなんとなくおこがましい」
「そっか」
彼の手が腹部まで降りてくると、セーターの裾から手を入れ、おへその辺りを撫で回す。
ぴくっと一瞬反応すると、そっと耳元に唇を近づけ囁いた。
「もう感じてるの？智くん」
「っ…、」
カッと顔面が熱くなった。
名前、覚えててくれたんだ…。
たぶん今の俺、火を噴かんばかりに湯気が立ってると思う。
どうしてそんなことが言えるの？
俺なんて、全然余裕ないのに。
「しょう、く…」
「部屋着の智くん見てたら、かわいくていじめたくなっちゃった」
「やっ…待って、」
そう言ってスウェットのゴムを引っ張り降ろそうとする。
本当にバカ。
何考えてんだよ。
そんなんされて、期待しないわけがない。
「でもいい匂い嗅いでたらお腹空いちゃったから、先ご飯にしよっか」
軽く頬にキスをすると、翔くんの手は離れていった。
そっか、さっきまでカレー作ってたっけ。
あんなに食べさせたいって思ってたのに、今はそんなことどうでもいいくらい、早く彼が欲しい。
「俺どのお皿使えばいいー？」
「っ、いいよ！俺やるから！」
「あ、やっぱりカレーだ」
「もう、あっちで座っててよ！邪魔！」
「ひっど！」
ふざけて鍋の蓋開けたり、引き出しを物色したり。
これ以上赤くなった顔を見られたくなくて、意地になってキッチンから追い出した。
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京(プロフ) - 碧央。さん» 碧央さん、ありがとうございます！詳細な感想までいただけて…本当に本当に嬉しいです！！まだまだ書き続けたいと思いますので、今しばらくお待ちいただければと思います！ (2021年1月24日 1時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、ありがとうございます！！細かく読んでいただけて大変嬉しく思います。続編はもう少々お待ちくださいませ！ (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - butazch715413さん» ありがとうございます、そう仰っていただけて本当に励みになります！続編は書く方向で進めますのでもうしばらくお待ちくださいませ。 (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - 初めまして。毎日読みに来るのが楽しみで続きが気になって仕方ないほどにとても好きな物語でした。切なく胸が痛くなる場面や、ドキドキして高鳴り、にやけてしまう程ラブラブな場面、とても楽しませていただきました！続編読みたいです！お願いします！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 京さん、初めまして。京さんの描く色っぽくて魅力たっぷりな大野さんが大好きです。お話の更新をいつも心待ちにしておりました。このお話の続編、是非是非お願い致します！楽しみにしております！ (2021年1月22日 11時) (レス) id: 096605d473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月3日 1時
