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返答を待ちながらベッドの上でカチッと煙草に火をつけると、何か思い立ったように言った。
「あっ、じゃ、じゃあ…」
「うん？」
「煙草吸おう！」
こればかりはさすがに意表をついていて、吹き出してしまった。
しかも吸おうって、俺もう吸ってるし。
「いいけど…大野さん煙草吸える？」
「まあ、付き合いでなら」
「そしたら、これ一口吸ってみなよ」
吸い口を彼に向けると、おそるおそるくわえる。
すーっと思ったよりも肺に入れたように見え驚いたのもつかの間、すぐに口を離しむせかえり出した。
「ごほっ…きっつ、」
「そんな一気に吸うから…」
俺は煙草をテーブルの灰皿に押し付けると、ペットボトルの水を手渡した。
「あー…久しぶりだからくらくらする」
「大野さんは煙草が世界一似合わないってことはわかった」
「…子供だって言いたいんだろ」
ぷくっと頬を膨らまし、抱えた足に顎を乗っける。
かわいらしい人だな。
純粋な気持ちから、なんとなく触りたくなって、ふわふわの髪の毛を撫でた。
すると、落ち着くのか目を閉じて手のひらの感触を楽しんでいる様子。
こういうの、気持ち良いんだ。
また、ゾクッと何かがこみ上げた。
「いつからしてないの？」
「何を…？」
「オ、ナ、」
「なっ…！」
途中まで言って気付いたようで、気まずそうに目を反らす。
「それは別に、ふつーにしてるよ」
「普通っていつ？」
「いつって、こないだの土曜日とか…って、なんでそんなこと聞くのさ！」
「そうなんだ、いいね…俺もう１ヶ月くらいしてない」
「マジ！？」
「マジ」
そりゃそうじゃん。
だって、いつやるって言うの？
いつも妻に見られているようで、家庭のことも何かしてなきゃと思って、なんだかそういう気も起きなくなってしまった。
ベッドだって同じだから、こそこそやるのも気持ち悪いし。
そう思うとやっぱり異常なんだなと感じる。
自由が利かなすぎて、俺の人生の半分が彼女に蝕まれている。
「今、していい？」
「…いや、だめだろ」
「なんで？」
「何で俺が櫻井さんのしてるとこ見なきゃいけないんだよ！家でやればいいじゃん！」
「だって家じゃできないんだもん。こんな絶好の機会ない気がするんだけど」
「っ、そういう雰囲気に持ってくなら帰る！」
俺が怪しい人間に見えてきたのだろう。
バッと勢いよく立ち上がるも、すぐに手首を掴んで引き戻した。
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京(プロフ) - 碧央。さん» 碧央さん、ありがとうございます！詳細な感想までいただけて…本当に本当に嬉しいです！！まだまだ書き続けたいと思いますので、今しばらくお待ちいただければと思います！ (2021年1月24日 1時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - ゆうきさん» ゆうきさん、ありがとうございます！！細かく読んでいただけて大変嬉しく思います。続編はもう少々お待ちくださいませ！ (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - butazch715413さん» ありがとうございます、そう仰っていただけて本当に励みになります！続編は書く方向で進めますのでもうしばらくお待ちくださいませ。 (2021年1月24日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
碧央。(プロフ) - 初めまして。毎日読みに来るのが楽しみで続きが気になって仕方ないほどにとても好きな物語でした。切なく胸が痛くなる場面や、ドキドキして高鳴り、にやけてしまう程ラブラブな場面、とても楽しませていただきました！続編読みたいです！お願いします！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: c1ed4221ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 京さん、初めまして。京さんの描く色っぽくて魅力たっぷりな大野さんが大好きです。お話の更新をいつも心待ちにしておりました。このお話の続編、是非是非お願い致します！楽しみにしております！ (2021年1月22日 11時) (レス) id: 096605d473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2021年1月3日 1時
