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ひとしきり会話をして、何やらお互いにスマホを取り出す。
こんなの、友達のいない俺にだってわかる。
どう考えたって、連絡先を交換している。
そして手を振って別れると、ようやく俺に気付いて駆け寄ってきた。
「ごめんね、遅くなって！どうだった？」
「うん…よかったよ」
「本当に？楽しかった？」
「楽しいっていうか、なんというか…」
翔くんは、大学生なんだなぁって思った。
友達と談笑する姿、女の子たちに取り囲まれる姿。
俺の知らない翔くんが、今日はたくさんあった。
「お腹減ったー。なんか食べてこうよ」
「うん…」
「どうしたの？なんか元気なくない…？」
足を止め俺の肩を掴み自分のほうへ向かせる。
「別に、元気あるよ」
「そういうことじゃなくて…なんか浮かないなぁって。ひょっとして疲れちゃった？」
「ん…そうかも、」
「ふーん…そっか。じゃあ外食やめて、家でピザでも取ろうよ。俺こないだクーポンもらってきたんだ」
がんばって笑顔作って話を聞いてるけど、なんだか変な気分。
どうして？いいじゃん、あんなに人気がある櫻井翔くんが、目の前で、みんなと食事も行かずに俺といてくれるって言うんだよ？
外食したかったかもしれないのに、わざわざ気遣って家でデリバリーしてくれるんだよ？
こんなに優しい人と一緒に住んでるのに、なんの不満があるっていうの？
「ねーえ、智くん」
「ん…？」
寝る前、急に翔くんが手を握ってきた。
でも、これはいつも通り。
そのままいつも、抱き締められる。
「俺たちさ…そろそろ、その…」
「なに…？」
「いや、付き合ってもうすぐ１年だし…」
「うん？」
眠気に襲われながら半分意識ある状態で聞いていると、顎を掴まれキスをされる。
これもいつも通りだな、目を瞑りながらなんて思ってると、翔くんの手が下のほうへ滑り込んできて、微かに指先が中心部分に触れた。
「やっ…！」
びくっと体が反応して、彼の胸を突っぱねる。
その瞬間、今日の女の子に見せた優しい笑顔が頭を過った。
「ごめん！！ちょっと急ぎすぎた…ちゃんと話し合ってからにしよう」
「…うん、」
そう言ってまた抱き締め、背中を撫でる。
翔くんは優しい。
本当はやりたいはずなのに、ずっと待っててくれている。
今日はしてもいいかなって思ってた。
でも、変なの。
あの女の子と会話している光景が頭から離れなくて…キスが感じないんだ。
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京(プロフ) - 富喜田さん» そう言ってくださって嬉しいです！がんばります！！ (2020年7月12日 18時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 何度もすいません。 すごく心に突き刺さりました。 大好きです！ (2020年7月10日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» はい、ありがとうございます！！ (2020年7月10日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 面白かったです！ これからの進展楽しみにしてます。 頑張ってください。 (2020年7月8日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年7月7日 17時
