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試合当日。
土曜日だったけど準備期間ずっと休まず働いたお礼にって、１日休みをくれた。
誘う友達もいないし、一人で来てって言われたから、何も考えず屋外の練習場へ向かった。
行ってみたら行ってみたで、周りはそこの学生であろう人たちが固まっていて、中でも誰かファンでもいるのか、女の子たちがネットの中で観戦していた。
とりあえず端のほうで立って見ていると、試合が始まった。
翔くんの部活の練習試合は一度だけ見に行ったことがあって、プレーする姿はそれ以来だった。
じーっと目で追いかけていると、どんどん観客が増えてきて、俺の隣にも女の子たちの立ち見ができた。
「ねぇ、あれがその人ー？」
「そう！めっちゃかっこいいよね？こないだ一緒に飲んだの！」
「えー、かっこいい〜。超イケメンじゃーん」
会話に聞き耳をたてていると、ボールがコーナーの外へ飛んできて、翔くんがこちらに拾いに来る。
あっ、と思ったけど目が合うことはなく少しほっとした。
「今の？今のだよね！？」
「そう！えー、マジで行っちゃおうかなぁ。彼女いたら終わりだけど」
「彼女いたって関係ないでしょ。奪えばいいんだし」
…えっ、なに。翔くんのこと？
何、奪うって。
行っちゃうって何。どこに行くの…？
彼女たちの目線の先はどう考えても彼で、あろうことかスマホで写真まで撮り始めてしまった。
俺も写真とか持ってないのに…！
撮っちゃおうかな…なんて一瞬自分のポケットにあるスマホに手を伸ばしたけど、なんとなく恥ずかしくてすぐに考え直した。
試合は同点で終了。
思ったより内輪での応援が多くて、緊張してあまり集中できなかった。
まあでも試合をしている彼はやっぱりかっこいいなって思ったし、大好きなサッカーしている姿を見て、高校の頃に戻ったようで嬉しかった。
ネット外で待っていると、着替えを終えて戻って来る。
声をかけようと口を開くも、その前に彼の前にひとりの女の子が近寄った。
「櫻井くん！」
「はい？」
突然声をかけられ咄嗟に返事をした。
「覚えてる？こないだ飲み会で一緒だった…」
「あー…うん、なんとなく」
「今日すごくかっこよかった！誘ってくれてありがとう」
「あぁ、うん。こっちこそありがとう」
そして何やらリボンのついた包みを手渡され、いつものあの優しい笑顔で会話をしていた。
そのとき初めて、心に違和感を覚えた。
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京(プロフ) - 富喜田さん» そう言ってくださって嬉しいです！がんばります！！ (2020年7月12日 18時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 何度もすいません。 すごく心に突き刺さりました。 大好きです！ (2020年7月10日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» はい、ありがとうございます！！ (2020年7月10日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 面白かったです！ これからの進展楽しみにしてます。 頑張ってください。 (2020年7月8日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年7月7日 17時
