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その後、バンドが来る前にマイクチェックというこれまた謎の作業がありつつ、スピーカーからしっかり音が出るのを確認し、ようやく一段落した。
一生懸命ノートにメモをしながらステージをうろついていると、立ち上がった瞬間背中に何かが当たった気がした。
「、おい。気を付けろよ」
突然聞こえた鋭い声に反応し振り向くと、そこにはギターを肩から下げた男性が。
というかパッと見、少年？
俺と同じくらいか、それより少し上か、下か…いずれにしてもかなり若く見えた。
「すみません…気付かなくて」
「気付かないとかありえないでしょ。お前のせいで俺が転んで楽器壊れたらどうするわけ？」
「あっ…す、すみません」
何、この人…！
めちゃくちゃ怖いんだけど！！！
泣きたい気持ちを抑えていると、店長がステージに戻ってきた。
「カズく〜ん。早いね、もう来てたんだ」
「あー、店長さんどうも」
「なに？智くんナンパしてた感じ？」
「智くん…？」
「この子がオープニングスタッフの智くん」
ずいっと背中を押され、怖い人の目の前に差し出される。
彼はまだ冷たい目で俺を値踏みしている。
「智くん、彼は今日来るバンドのギタリスト。二宮和也くん。たぶん年はおんなじくらいなんじゃない？」
「えっ、マジで？１８ってこと！？」
「あっ…はい、そうですけど…」
「嘘でしょ？１２歳くらいに見えたわ」
いやそれは絶対嘘…。
いつものことなのか、毒づく彼に店長はさして気にしていない様子。
「ま、オープンの日は別のバンドだけどさ。彼のバンドもこれからブッキングしていく予定だし、顔見知りになっておきなよ。ねっ！」
「いや、別にいいっす」
「あらぁ〜、カズくんは相変わらず冷めてるなぁ」
何が気に入らないのかわからないけど、俺とは目も合わせてくれない。
悲しくて今にも泣き出しそうではあったけど、そのあと来たバンドのメンバーは少し年上でみんな優しくて、気持ちが紛れた。
「じゃー、智くんギターのとこで音聞いてくれるー？」
「後ろでですか…？」
「うん。聞いて違和感あるとこ教えてー？」
バンドが演奏し始めるなか、なぜか二宮さんの後ろに立たされる俺。
あからさまに鬱陶しそうな表情をするもんだから、なんとも居たたまれなかった。
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京(プロフ) - 富喜田さん» そう言ってくださって嬉しいです！がんばります！！ (2020年7月12日 18時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 何度もすいません。 すごく心に突き刺さりました。 大好きです！ (2020年7月10日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» はい、ありがとうございます！！ (2020年7月10日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 面白かったです！ これからの進展楽しみにしてます。 頑張ってください。 (2020年7月8日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年7月7日 17時
