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あまりの驚きに言葉を失った。
翔くんも最初は驚いてそこを動かずにいたが、我に返ったようにこちらに近付いてくる。
どうしよう、どうしよう。
バクバクと心臓が激しく鳴る。
涼しい夜風を浴びながら汗が吹き出す。
怒られる…！
ぎゅっと目を瞑って待っていると、放たれた言葉は意外なものだった。
「あっ、こんばんは〜」
ん…？
パチッと目を開けると、まるでそこの住民が顔を合わせたかのように振る舞って、彼はエントランスへと入っていってしまった。
何も、言わなかった。
唖然としていると、横から急に手を引かれる。
「あっ、カズ…もうだめだって、」
「なら、次はもっとさせてよ」
「な、なにを…」
「俺、智のことが好き。恋人がいたっていい。俺のこと好きにならせるから」
「っ、バカ、変な冗談…！」
そう言うと、ぐっと手首を掴む握力が強まった。
「痛っ…」
「冗談に聞こえる？こんなにアピールしてんのに。それでよく恋人がいるよね」
「そんな…だって、こんなの浮気じゃん…！」
「智くらいかわいいなら、二股してたっておかしくないでしょ？俺はあんたの全部が欲しいの。そいつだけが独り占めなんて絶対嫌だから」
「カ、ズ…」
泣きそうになりながら呼び止めようとするも、有無言わさずヘルメットを装着し、その場を後にした。
まだ心臓が鳴っている。
というか、ここからが問題だ。
彼は先ほどの行為を見てしまったのだろうか。
だとしたらこれって、本当に浮気？
俺は、翔くんを傷付けてしまったの？
重い足取りで部屋に入ると、リビングには彼の姿がない。
怖くて震える手でバッグを置き、シャワーを浴びようと風呂場へ向かった。
扉を開けた瞬間、上半身裸のままバスタオルを頭から被った翔くんが目に入った。
筋肉のついた体に一瞬目を奪われるも、すぐに意識を取り戻す。
「ご、ごめ…」
「あ、いいよ。もう出るとこだったから」
彼は頭を拭きながら脱衣場を離れようとする。
俺はだんだんと息を荒げながら、激しく心臓を鳴らす。
そして扉に手をかけようとした瞬間、彼の少し濡れた背中に飛び付いた。
「智くん…？」
「ごめん！！違うの、本当に違うの、！さっきのは、違くて…っ、」
もう言い訳とか、弁解とか、そんなものは浮かばなくてただ必死だった。
違う。
俺が好きなのは、翔くんで、カズは違う。
絶対に違う…！
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京(プロフ) - 富喜田さん» そう言ってくださって嬉しいです！がんばります！！ (2020年7月12日 18時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 何度もすいません。 すごく心に突き刺さりました。 大好きです！ (2020年7月10日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» はい、ありがとうございます！！ (2020年7月10日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 面白かったです！ これからの進展楽しみにしてます。 頑張ってください。 (2020年7月8日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年7月7日 17時
