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もう近付きたくないとばかりに怯えていると、見かねた店長が俺の腰を押してまた彼の前へと誘導した。
「カズく〜ん、ごめんねぇ。彼も悪気はなかったからさ」
「俺は自分のものに触られんのが大嫌いなんで。そいつに教えといてください」
「すみませんでした…あの…ちゃんと、確認してから触ろうと…」
「は？」
「あっ…す、すみませ…」
もう怖くて泣きそう。
言い訳なんてさせてもらえない雰囲気。
なんで？俺が鈍臭いから？
店長は俺が100％悪いわけではないってわかってるから宥めてくれるけど、もし誰もフォローしてくれなかったらどうなっちゃうんだろう。
「ちょっと〜、仲良くしないと〜。今日は彼が音響なんだから」
「えっ、嘘でしょ？できんの？」
「これでも智くん、結構成長したんだよ。もうひとりでステージ組んでPAできるもんね？えらいえらい」
「あっ…はい、一応…」
なぜか俺に甘い店長に、二宮さんは顔をしかめた。
「あっそ。ならミスったらぶっ飛ばすから」
「え…」
サーッと血の気が引くような台詞を告げると、またギターに集中し始めた。
俺はもう恐怖で体がガクガク。
こんなんでまともにリハーサルできるのだろうか。なんて不安もよぎったけど、仕事は仕事。
リハでミスは許されても、彼の言う通り本番では許されない。
これだけは、しっかりやらないと…俺はびくびくしながらマイクをセッティングし始めた。
「っ、ぅ…、」
なんとか無事にリハーサルが終わったものの、俺はもう心が折れまくって、舞台袖の壁に寄りかかって泣き出した。
みんな今は遅めのお昼を取りに行っていて、オープンは１７時から。
本番は１９時だ。
もうご飯を食べる気にもならず、ぐずぐず泣いてばかり。
早く今日が終わればいいのに。
てか、これ毎週あるんだよね…てことは少なくとも週に１回はあの人と顔合わせるってことだよね。
怖いなぁ。
次は何で怒られるんだろ。
存在してることを怒られたりして。
そしたらもう、透明人間になるしかないじゃん。
「…何してんの？」
突然声をかけられ埋めていた顔を勢いよく上げる。
そこには、落ち込んでいる原因でもある彼が目の前に立っていた。
「えっ、うそ、泣いてんの？」
「あ…」
泣き顔を思いっきり顔を見られてしまった。
慌てて手で涙を拭っていると、二宮さんは隣に来て、すとん、とそこに座り込んだ。
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京(プロフ) - 富喜田さん» そう言ってくださって嬉しいです！がんばります！！ (2020年7月12日 18時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 何度もすいません。 すごく心に突き刺さりました。 大好きです！ (2020年7月10日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» はい、ありがとうございます！！ (2020年7月10日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 面白かったです！ これからの進展楽しみにしてます。 頑張ってください。 (2020年7月8日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年7月7日 17時
