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「…ってことがあったんだけど、どうしたらいいかわからなくて、」
結局行き着いた先は、恥ずかしいことでもなんでも聞いてくれそうな数少ない友人宅だった。
「突然連絡してきて会いたい！なんていうかと思ったらそんな悩み！？てっきり告白かと思ったのに！」
「ご、ごめん…」
って、なんで俺が謝るんだ。
雅紀はビールをごくごくと飲み干している。
まだ未成年なのに。
大学生ってほんとお酒好きなんだなぁ。
「まあぶっちゃけ翔ちゃんが1000割悪いけどさ、正直に言わない智にも問題あるんじゃない？」
「正直にって、何を？」
「だって女の子に優しくするのが嫌なんでしょ？翔ちゃん、子供のときからあんな感じだし、彼女もいないから気付かないんだよ」
「べ、別に優しくするのが嫌ってわけじゃ…」
「さーとし！」
床に座って話し込んでいる俺たち。
雅紀はガチッと肩を掴んで俺を自分のほうへ向かせた。
「強がってたら、自分が辛いだけだよ？男同士だからなかなか外で恋人ですってアピールできないだろうし。せめて二人の間だけでも自分が一番だってわからせてあげなきゃ」
「でも…」
「でも？」
口を開くと涙が出そうになる。
俺、前はこんなじゃなかったのに。
なんで翔くんの周りのことを見るだけで、考えるだけで苦しくなるんだろう。
「っ、こんなこと正直に言ったら、翔くんに嫌われるっ…！」
「どうして？嫌わないよ」
「嫌うよ！俺なんかっ、大学にいる女の子と比べたら全然かわいくないし、色気もないし、話もうまくないし…それでさらにめんどくさいこと言ったら、愛想尽かされるよ…！」
「めんどくさいことって何？俺には言える？」
嗚咽を漏らす俺の背中を、雅紀が宥めるように撫でる。
こんなこと口に出したくないのに。
雅紀相手に言ってしまえば、少し楽になるのだろうか。
「俺っ…本当は嫌なんだ！女の子とLINE交換するのも、お話してるとこ見るのも…取られたらどうしようって。本当はもっと、好きでいてほしい…遠慮とか気遣いとかいらないから、一番好きだよって言って、みんなの前で抱きしめてほしい…！」
もう、顔は火が出そうなほど真っ赤だったと思う。
涙で濡れて、ひどい状態だったと思う。
思っていた通り、翔くんに言わなくてよかった。
口に出しただけで、激しい嫌悪感と後悔が襲う。
こんなの、自分じゃない。
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京(プロフ) - 富喜田さん» そう言ってくださって嬉しいです！がんばります！！ (2020年7月12日 18時) (
レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 何度もすいません。 すごく心に突き刺さりました。 大好きです！ (2020年7月10日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» はい、ありがとうございます！！ (2020年7月10日 1時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 面白かったです！ これからの進展楽しみにしてます。 頑張ってください。 (2020年7月8日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年7月7日 17時
