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「大野くんてさ、なんで俺にちょっと気遣ってるの？」
「それは…」
「大野くんだからとか、関係ないから。そもそもお近付きになりたかったのは俺のほうだし」
「えっ！？」
櫻井くんは照れくさそうに頭を掻く。
「知らない？大野くんって、少し話せたらラッキーくらいな、そんな存在なんだよ？」
「なに？どういうこと…？」
「いやー…あーもう、言わないでおいたのに！」
言ってる意味がわからず頭に？マークを浮かべていると、彼は一息ついて言った。
「ほら、なんていうかさ…かわいいじゃん？大野くんって」
「…はい？」
「いやだから、かわいいけどあんまり人と話したりしないから、仲良く話せて嬉しいなって言ったの！」
「…か、かわいいって誰が？」
「あなたが！」
「お、俺…！？」
「他に誰がいるんだよ！」
いやいっぱいいるだろ！
櫻井くんの周りにいる女の子とか…他のクラスにもたくさん。
俺がかわいい？そんなの自分で１ミリも思ったことない。
むしろ無愛想で、何考えてるかわからなくて、みんなには嫌われているとばかり思っていた。
「みんな言ってるよ…知らなかったの？１年のときからあれだけ噂になってたのに」
「噂って？」
「かわいい男の子が入学してきたって。茶髪で、少し小さくて、細くて、無口で、でも運動ができて…あと、」
「あと？」
「笑顔が、めちゃくちゃかわいいって」
カッと全身が熱くなるのがわかった。
でも、それは俺だけじゃなかった。
櫻井くんも、玄関の灯りに照らされて、今どんな顔をしているか一目瞭然だった。
「っ…これ以上は言わないから！！とにかくLINE登録しておいてね！」
「あ、うん…わかった」
「悪いけど、もう友達だからね！？消すなよ絶対！！！」
「け、消さないよ！」
「絶対だからな！！ちゃんと家着いたら返信するんだよ！？」
「わかったってば！」
なかなか中へ入らない彼を見て、思わず笑ってしまった。
すると櫻井くんの表情が固まる。
「…やっぱり送ってく」
「えっ！？だ、だってもう家…」
「暗いから危ないだろ！何かあったらどうするんだよ」
「でも、近いし、つか俺男だし…」
「最近は男の子でも危ないから。いい？行くよ！」
そう言って自分の自転車を押しながら、また来た道を戻っていく。
まったく意味がわからなかったが、少しでも彼と長くいれるなら、と俺も早足で後を追うのだった。
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富喜田 - めっちゃよかったです。 本当に1日の楽しみです！ 大学生編頑張ってください。 この話に出てくる大野さん すごくタイフです。 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 大学生編！？ めっちゃ楽しみです！ いつまでも待ってます!!! (2020年7月7日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» 富喜田さん、ありがとうございます！！まだ大学生編と続くのでぜひ楽しみにしていてください！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 本当に最高です！ 続きがとっても楽しみです！ 頑張ってください。 応援しています!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 猫さん» 猫さん、ありがとうございます。頑張る糧にいたします！ (2020年6月25日 0時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年6月22日 0時
