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ぐずぐずと止まらない涙をTシャツの袖で拭いては流しを繰り返す。
すると、急に背中にドンッ！と衝撃が走った。
「いっ…た、」
「あらやだ！何してるのそんなところで！？」
母ちゃんが勢いよくドアを開けたようで、思い切り背中を打ってしまった。
うずくまる俺に、上から声が降ってきた。
「玄関に櫻井くん来てるから。早く行きなさいよ」
「…え？」
どうして翔くんが？
慌てて窓の外を見ると、眼下に彼の姿を発見した。
急いで鏡で顔を確認すると、目が赤くなりひどい有り様。
暗いからきっとバレないはず…。
涙をティッシュで拭い、階段を駆け降りた。
外に出ると、表札の前に彼が立っていた。
「翔くん…どうして、」
「ごめんね、夜分遅くに」
「どうしたの？なんかあった…？」
彼を見上げると、なぜか俺を見つめたまま黙ってしまった。
翔くんは眉を下げ、切ない表情を浮かべる。
だんだん不安になっていると、ようやく口を開いた。
「、会いたかった」
そう言って、背中に腕を回し、優しく抱きしめられた。
訳がわからなくて、俺は両手を胸元に当てたまま縮こまっている。
次第にあの温もりが蘇ってきて、心地よさに目を閉じた。
同時に、また心臓がドキドキと大きく鳴り出した。
「教室でいつも顔合わせてるはずなのに、今日久しぶりに智くんを見た気がして…本当は話したかったけど、あんな状況だったから何もできなくて…」
ぽつぽつと呟く声が震え始める。
「LINEしようと思ったけど、それでも、なんだかいてもたってもいられなくて…一瞬でも顔が見たいって思って、それで来た…」
ねぇ、翔くん。
胸元、借りてもいいのかな。
濡らして、汚しても怒らない…？
「もし何か誤解を与えてたら申し訳ないんだけど…彼女は家族ぐるみで仲の良い幼なじみなんだ。俺にはそういう感情はないし、ただの友達としか見てない」
やっぱり見透かされてたんだ。
俺があの子に嫉妬してること。
恥ずかしいけど、嬉しい。
翔くんが少しでも俺のことを考えてくれてたってことが。
彼の胸に顔を埋めると、抱きしめる力が強くなるのがわかった。
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富喜田 - めっちゃよかったです。 本当に1日の楽しみです！ 大学生編頑張ってください。 この話に出てくる大野さん すごくタイフです。 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 大学生編！？ めっちゃ楽しみです！ いつまでも待ってます!!! (2020年7月7日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» 富喜田さん、ありがとうございます！！まだ大学生編と続くのでぜひ楽しみにしていてください！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 本当に最高です！ 続きがとっても楽しみです！ 頑張ってください。 応援しています!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 猫さん» 猫さん、ありがとうございます。頑張る糧にいたします！ (2020年6月25日 0時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年6月22日 0時
