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一通り片付けが終わりリビングに戻ると、母ちゃんが夕飯を用意してくれていた。
気持ちは落ちているけどお腹は空くもので、カレーの良い匂いにつられて食卓についた。
「そういえば櫻井くん、今日女の子連れてきてたけど、彼女かしら？」
「そりゃ彼にだって彼女くらいいるだろう。智は知ってる子か？」
両親の問い掛けに黙ったままカレーを食べ続ける。
二人は俺の沈みように、いったいどうしたのかと顔を見合わせた。
「智、何か辛いことでもあったの？遠慮なく母ちゃんに言いなさいね」
「テストが平均超えられなくて落ち込んでるのか？」
「…うん、ごちそうさま」
何に対しての返事なのかわからないけど、いたたまれなくてさっさと部屋に戻った。
そしてドアを閉めた瞬間、張り裂けるような胸の痛みが襲ってきた。
「っ…！」
その場にしゃがみ込むと、涙が溢れ出てきた。
こんなことで泣くなんて、男のくせに。
泣かない。泣くのはおかしい。
なのに、胸の奥から込み上げてくる感情に耐えきれなくて、自然と涙を流した。
これが、嫉妬ってやつ？
おかしい。
どうすればこの痛みは無くなるの？
彼と一緒にいるときや、LINEをしているときの痛みとは違う。
もっと苦しくて、辛くて、泣いても泣いても取りきれないほどの痛み。
俺に泣く資格なんてないのに。
突き放したのは紛れもなく自分で、もしかしたら彼も同じ思いをしていたのかもしれない。
だって、わからなかったんだ。
潤くんはただの友達であって、特別な感情はない。
だから、良いと思っていた。
でも好きな人が、いくら友達と言われようと、仲良くしている姿を見るのがこんなに辛いなんて。
自分のしたことがそのまま返ってきたんだ。
あのとき、好きっていっていればよかったのかな。
そしたら今頃、いつもみたいに、笑いかけてくれて、どうでもいい話をしながら翔くん家まで送って。
送り届けた後はなぜか翔くんが俺の家まで送って。
最後に今日はありがとう、ってLINEをして。
今はそれもない。
あの日からずっと、なんとなく彼との間に壁ができたまま。
何度もLINEしようと思ったけれど、テスト期間中で邪魔をしたくなくてできなかった。
当たり前の毎日が取り戻せると思っていたのに、人の心ってこんなにもすぐ離れてしまうものなのかな。
だから、恋愛なんかしたくなかったのに。
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富喜田 - めっちゃよかったです。 本当に1日の楽しみです！ 大学生編頑張ってください。 この話に出てくる大野さん すごくタイフです。 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 大学生編！？ めっちゃ楽しみです！ いつまでも待ってます!!! (2020年7月7日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» 富喜田さん、ありがとうございます！！まだ大学生編と続くのでぜひ楽しみにしていてください！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 本当に最高です！ 続きがとっても楽しみです！ 頑張ってください。 応援しています!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 猫さん» 猫さん、ありがとうございます。頑張る糧にいたします！ (2020年6月25日 0時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年6月22日 0時
