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「はっ…ぁ、潤、くん…」
「そんなかわいい声出して、本気で襲われたいの？」
「やっ…ちが、う…、」
「じゃあ今ここで決めて。俺と櫻井どっちが好きか」
「ぁっ…そ、んなの…むりっ…！」
耳を甘噛みされながら胸元をシャツ越しに指先で擽られ、体がぶるぶると震えるのがわかる。
こんな声出すなんて。
まるで自分じゃないみたいだ。
今は恋愛のことなんて、後回し。そう思ってたのに。
彼らを怒らせてしまったのは、優柔不断な自分に責任がある。
決めなきゃ。でも、思考回路が停止しそうなほど、体が敏感になっている。
「んっ、ぁ…や、だ…！」
「嫌ならはっきり言えって。じゃないと一生このままだよ」
「それも、いや…！」
涙が一滴頬を伝った。
こんなことで反応してる自分が情けなくて泣いてるのだろうか、
自分の心理ですら今はわからない。
でも、でも、一つだけわかっていることがある。
俺が好きなのは、潤くんではないってこと。
「っ…潤くん、俺…、」
許してくれなくてもいい。
もう、このままやられてしまってもいい。
ただ、彼が本音を聞きたいと言うのなら、こう言うしかないんだ。
せっかく友達ができたと思ってたのに。
はっきりしない自分がすべて悪いんだ。
だから、潤くんは何も悪くない。翔くんも。
俺が全部。
でもお願いだから、嫌いにならないで。
変なやつだって。卑屈で、おどおどしてて、はっきりしないめんどくさいやつだって。
だからって、嫌いにならないで…！
「智！！」
肩を揺さぶられハッと我に返る。
気づけば、俺は大量の涙を流し頬を濡らしていた。
「もう、わかったよ」
「潤くん…？」
「全部声に出てたよ。だから、わかった」
「え…？」
潤くんは俺を優しく抱き締める。
「こんな好きなのに、嫌いになるわけねーじゃん」
「ほん、とに…？」
「ずっとかわいいなって思ってて…でも話しかけられずにいたとき、櫻井と仲良くなっててちょっと焦ったんだ。だから、こんなこと…」
彼は翔くんと同じだった。
俺に対する想いは、一緒。
「俺のこと好きじゃないなら仕方ないけど、もう友達じゃないなんて思ってないから」
ぽん、と頭に手を置かれ、また優しい潤くんに戻った。
どっちが本当の彼なんだろう。
強引な彼と、優しい彼。
もしかしたら潤くんも、俺と同じで不器用なのかもしれない。
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富喜田 - めっちゃよかったです。 本当に1日の楽しみです！ 大学生編頑張ってください。 この話に出てくる大野さん すごくタイフです。 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 大学生編！？ めっちゃ楽しみです！ いつまでも待ってます!!! (2020年7月7日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» 富喜田さん、ありがとうございます！！まだ大学生編と続くのでぜひ楽しみにしていてください！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 本当に最高です！ 続きがとっても楽しみです！ 頑張ってください。 応援しています!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 猫さん» 猫さん、ありがとうございます。頑張る糧にいたします！ (2020年6月25日 0時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年6月22日 0時
