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あれから、潤くんが以前のように絡んでくることはなくなった。
知り合う前と同じように、きっと俺の斜め後ろに座ってる。
結局俺という人間は卑怯なもので、せっかく真っ向から告白してくれた翔くんに何も答えてあげることができなかった。
じゃあどうするのかと。
このままうやむやにしていい話ではない。
正直、有名大学を目指している彼と、将来のことなど何も決まっていない俺とではあまりに住む世界が違う。
だから何が魅力だったのかはわからないが、俺に惹かれたと何度聞いても疑いの心を持ってしまう。
でも逆に疑ったとして、嘘でそんなことを言う意味も分からないし。
やはり本当なんだろうな、と思いつつ、疑っているから素直に俺も好きだって言えないんじゃ…？
あそこまで体で表現してもらっても、からかわれていたらどうしようって。
こんな感じで毎日を過ごし、彼への返事は遠ざかっていくばかり。
それでも翔くんは変わらずいつも通り接してくれた。
だから余計に、焦らなくていいか、と考えてしまう。
そろそろ期末テストの時期になって、また翔くんと勉強できるのではないかという期待はあった。
でも受験勉強で忙しい彼を俺のために拘束することはできない。
だから、誰もいない図書室でひっそりと勉強をしているときだった。
「あれ、大野くんじゃん」
一番端の席で数式に頭を悩ませていると、何人かの学生が俺を取り囲んだ。
「…？」
「あれ、わからない？松潤の友達の！」
「あぁ…」
潤くんとよく一緒にいる人たち。
名前も知らなければ、同じクラスなのかどうかもあやふや。
自分のクラスの生徒に対する印象の無さに、自分で苦笑いしてしまった。
「どうしたの？櫻井と一緒じゃないんだ」
「うん…翔くんは、先帰った」
「へー。大野くんてさぁ、見た目もそうだけど、中身もやっぱそうなの？」
「え？」
ガタガタと両隣の席に座ったかと思えば、後ろには２人が立ったまま。
なんだか不気味でそっとノートを閉じると、１人が話しを続けた。
「俺らそういうの疎いから教えてよ。男に抱かれるのってどんな気分？」
「なっ…！？」
反論しようとすると、立っていた生徒に後ろ手に腕を取られる。
危険を察知して、早く逃げないとって脳が信号を出している。
でも手が動かせない。
気付けば隣の生徒の手が襟元に伸びていた。
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富喜田 - めっちゃよかったです。 本当に1日の楽しみです！ 大学生編頑張ってください。 この話に出てくる大野さん すごくタイフです。 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 大学生編！？ めっちゃ楽しみです！ いつまでも待ってます!!! (2020年7月7日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» 富喜田さん、ありがとうございます！！まだ大学生編と続くのでぜひ楽しみにしていてください！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 本当に最高です！ 続きがとっても楽しみです！ 頑張ってください。 応援しています!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 猫さん» 猫さん、ありがとうございます。頑張る糧にいたします！ (2020年6月25日 0時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年6月22日 0時
