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「ごめんね、俺のために…本当に行かなくて大丈夫だった？」
「別に。あんなのいつでも行けるし」
そうは言ってるものの、櫻井くんの歩幅はどんどん大きくなる。
少し小走りになりながら付いて行くも、油断しているとすぐに離れてしまう。
何か気に障ったのだろうか。
みんなと出かけられなかったことに怒ってるのかな。
俺との予定を優先してしまったばかりに。
気付くと俺の家の前についていて、結局真相は解明できぬまま、彼を食卓に招き入れた。
「櫻井くんはいいわねぇ。かっこよくてスポーツ万能で、頭も良くて。智は体育だけ５で他が全然…」
「母ちゃん、今そんなこと言わないでよ！」
「ごめんごめん！まあこの子にもいいところはいっぱいあるんだけどね！」
母ちゃんはイケメンの櫻井くんが来ているせいか、ご機嫌なのが丸わかり。
父ちゃんも彼を気に入っていて、どこの大学を受けるのかとか、そんな話をしている。
そして俺は気が付いた。
今日、ほとんど彼と話しをしていない。
おかしいな。今日は彼と過ごす休日で、前日の夜までいったい何を話そうか考えていたのに。
LINEでも、楽しみにしてるねって送ったはずなのに。
蓋を開けてみれば、俺たちは二人でいるはずなのに、二人”以外”の人間としか会話をしていない。
なんでだろう。
それはお互いに、それでいいと思っているから？
「櫻井くん、今日泊まっていったら？智と一緒に学校行けばいいじゃない」
「母ちゃん、櫻井くんまだ学校の準備もしてないのに…」
「そしたら、１回帰って荷物持ってくればいいじゃない！ねぇ、お父さん！？」
「いや、俺に聞かれても…」
確かに、とその場にいた全員がそう思った。
１回うちに帰るくらいならわざわざここに戻って泊まったりはしないだろう。
でも、少し期待している自分がいる。
不安げに言葉を待っていると、彼が口を開いた。
「大野さんがよければ、お言葉に甘えて…」
「あらー！よかった！もうね、智とどんどん仲良くなってほしいから。あんたもいろいろお話して真面目になりなさいよ」
「真面目になるって何…」
母ちゃんの余計な発言にはいつも反抗したくなるけど、今日はその逆。
櫻井くんが、家に泊まっていってくれるなんて。
これで話せなかった分を取り返せる。
心の中で浮ついていたものの、彼の表情はまだ強張っていた。
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富喜田 - めっちゃよかったです。 本当に1日の楽しみです！ 大学生編頑張ってください。 この話に出てくる大野さん すごくタイフです。 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 大学生編！？ めっちゃ楽しみです！ いつまでも待ってます!!! (2020年7月7日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» 富喜田さん、ありがとうございます！！まだ大学生編と続くのでぜひ楽しみにしていてください！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 本当に最高です！ 続きがとっても楽しみです！ 頑張ってください。 応援しています!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 猫さん» 猫さん、ありがとうございます。頑張る糧にいたします！ (2020年6月25日 0時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年6月22日 0時
