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俺は窓際の席の櫻井くんが気になる。
サッカー部所属で、運動神経も良くて、勉強ができて、かっこいい。
３年生になってから初めて同じクラスになったが、噂通りの爽やかなイメージそのままって感じだった。
櫻井くんと仲良く話せる女子は、他の女子にうらやましがられる。
櫻井くんと仲の良い男子は、自分のカーストが高くなる。
俺はそんな彼とはかけ離れた存在で、人見知りな性格が災いし、友達も少ない。
趣味は絵を描くことで、帰宅部。
当然ながら、俺の周りに集まるやつはいない。
いつか彼と仲良くなれたら。そんな気持ちを密かに抱いていたが、その気持ちがいったい何なのかはわからなかった。
父親は書道の先生をしている。
毎週月曜と水曜と金曜に教室が開かれていて、子供たちがうちに集まる。
俺も書道は４段まで持っていて、手伝いで子供たちに教えることもある。
ある日のこと。教室が終わって子供たちが帰る支度をしていると、教室に誰かが入ってきた。
「こんばんは〜」
驚いたなんてもんじゃない。
入ってきたのは、櫻井翔くんだったのだから。
「おーい、帰るぞ〜」
櫻井くんは子供たちの中から誰かを見つけると、手を振る。
何事か理解できず立ち尽くしていると、彼と目が合った。
「あれ、同じクラスの…」
「あ、大野です」
「大野くん！そうだよね、ここ大野さんの書道教室だもんね」
「あの、櫻井くんがどうしてここに…？」
「俺の弟が今日からお世話になってんだよ。まだ小学２年生だから、毎回部活帰りはお迎え要員にされちゃって」
櫻井くんの弟が駆け寄ってくる。
そうか、それで今ここに彼がいるわけか。
初めて面と向かってまともに喋ったような気がする…。
「じゃ、ありがとうね。また学校で！」
「あ、うん…」
相変わらずの爽やかな笑顔を見せると、弟を連れて去って行った。
まだドキドキが止まない。
お迎え要員ということは、毎週来るのだろうか。
ということは、週に３回会うことができるということか。
やばい、なんでちょっと嬉しくなっちゃってんだろう。
相手は男。それも自分なんかよりずっとずっとカーストが上の存在。
仲良くなった気になるなんて、失礼にもほどがある。
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富喜田 - めっちゃよかったです。 本当に1日の楽しみです！ 大学生編頑張ってください。 この話に出てくる大野さん すごくタイフです。 (2020年7月7日 17時) (
レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 大学生編！？ めっちゃ楽しみです！ いつまでも待ってます!!! (2020年7月7日 6時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 富喜田さん» 富喜田さん、ありがとうございます！！まだ大学生編と続くのでぜひ楽しみにしていてください！ (2020年7月6日 22時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
富喜田 - 本当に最高です！ 続きがとっても楽しみです！ 頑張ってください。 応援しています!! (2020年7月6日 17時) (レス) id: cb1ca5340c (このIDを非表示/違反報告)
京(プロフ) - 猫さん» 猫さん、ありがとうございます。頑張る糧にいたします！ (2020年6月25日 0時) (レス) id: 877cf6680c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京
| 作成日時：2020年6月22日 0時
