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決めた道 ページ31

衣類や生活用品、スマホ、銀行から下ろしたお金をキャリーケースに詰め込んで玄関の扉を開く

冷たい風が肌を突き刺す感覚を感じながらバス停を目指した

タクシーでもいいけど、何せ空港までだと料金上がっちゃうから。少しでも抑えておきたい

キャリーケースを引きながらバス停に向かったのが間違いだったのか

タクシー呼べば良かったと後悔するのは一人の少年が行く手を阻んだからだ

「Aさん、そんなに荷物持って何処行くの?」

『コナン君...』

しまった、今だけは会いたくなかったのに。フラグ回収しちゃったよ

『どうしたの?』

「それはこっちの台詞。Aさん学校に退学届出したんでしょ?」

コナン君と繋がってる蘭ちゃんとは違う学校なのに。何処から情報仕入れてきたの

『侮れないね。探偵は』

流石にバレたのは隠しようが無いし、いっその事開き直る

「学校を辞めてまで何処か行く場所があるの?...まさか死ぬつもりじゃ無いよね」

『今更、死ぬ勇気なんて無いよ。自分はこのままで良いのかなって考えて、少しの間だけどこの町から離れる事にしたの』

キャリーケースを立て、バス停の時刻表を握り締めた

「そこまでしてどうして消えようとするの...!?」

『コナン君だって!組織は壊滅した。脅威は去った。私がここに蔓延る事は許されない。脅威は去っても皆の所に私が居たらっ...駄目なんだよ』

壊滅後、残党は誰一人と残らず捕らえられ、ベルモットさんは自ら自首したらしい

これ以上ここに留まる理由なんて無い。きっと私が居たらまた思い出してしまうだろうから、そうなる前に消えようと思った

『...解毒剤の研究はどう?』

話題を変え、APTX4869の解毒剤研究について問いてみた

「灰原が試行錯誤しながら研究してる。今のところ順調だよ」

そっか、それなら良かった。思わず安堵の溜め息が漏れる。二人が元の姿に戻る日はそう遠くないかもしれない

『じゃあ次に会う時は......いや、会わないか』

「どうして?」

『だってやっぱり、ジンの妹だから』

だがコナン君は行く手を阻み続け私の前から退く気はないらしい

「真実はいつも一つだよ。でもAさんのその行動は真実じゃない」

コナン君が眼鏡を押し上げると奥の瞳が光った

「Aさんが居なくなるのを望まない人が僕の他にも居る事を知ってほしい」

コナン君がいい終えたと同時に後ろから足音が聞こえゆっくりと振り返る

そこにいたのは哀ちゃん、赤井さん、安室さんだった

帰ろう、あの家に→←さよなら



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- 感動しました…。 (2021年12月7日 15時) (レス) @page34 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続き書いてほしいです(泣) (2021年6月13日 0時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - やばい…気がついたら泣いてた…こんなに素晴らしい物をありがとうございます…!! (2021年5月2日 22時) (レス) id: cf6373e776 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編お願いします!!!!!!!! (2020年10月2日 20時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 感動しました泣。ジンと夢主が再会してほしいです。(ToT) (2020年6月16日 3時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リンドウ | 作成日時:2018年11月10日 6時

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