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さよなら ページ30

まるでスローモーションを見るかのように兄は地面に膝をつき、肩口から溢れる血で濡らしていた

『お兄ちゃん...?』

兄の隙をついて銃で撃ち抜き、弱った所を精鋭部隊が一斉に取り押さえる

私は何が何だか分からないままただ呆然と立ち尽くすのがやっとの思いで

「お手柄だったわ」

CIA諜報員の水無怜奈さんが肩に手を置いてくる

私、別に油断させて隙を作ろうとかそんなつもりで話してた訳じゃない

納得いかないまま兄へ目を向けると_複数の公安やFBIに取り押さえられ手錠をかけられていた

その瞬間、張り詰めた糸がぷつりと切れる音がした

『っ嫌だ!!お兄ちゃん行かないで!!』

兄の元へ走り出すもジンを私に近付けさせまいと行く手を阻まれる

そうしてる間にも兄の両脇に男たちがつき、連行される

『お兄ちゃん!!』

辛うじて隙間から見えた兄の顔は、いつも私をバカにしては反応を見て微笑む、そんな表情をこちらに向けた後大人しく連れて行かれた

兄の姿が見えなくなった途端、膝から崩れ落ちダムが堰を切ったようにとめどなく溢れる涙は止まらない

『妹の前で、手錠かけられる姿なんて見せないで...』

お兄ちゃん、お兄ちゃん

貴方に会えて良かった

さよなら、お兄ちゃん

決めた道→←死をもって



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- 感動しました…。 (2021年12月7日 15時) (レス) @page34 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続き書いてほしいです(泣) (2021年6月13日 0時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - やばい…気がついたら泣いてた…こんなに素晴らしい物をありがとうございます…!! (2021年5月2日 22時) (レス) id: cf6373e776 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編お願いします!!!!!!!! (2020年10月2日 20時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 感動しました泣。ジンと夢主が再会してほしいです。(ToT) (2020年6月16日 3時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リンドウ | 作成日時:2018年11月10日 6時

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