攻撃始めるトリプルフェイスとスナイパー、加勢するジンの妹ことこの私【名探偵コナン】

想うのは ページ27

コナンside




全勢力を挙げた大規模な壊滅作戦は主にゼロを中心として事が順調に進んでいた

激戦の末、組織の下っぱだけでなくジンの右腕とも呼ばれるウォッカを捕らえたのはかなり大きい

残るはジンただ一人。RUMとベルモットについてはこの場に居合わせていないが、いずれ居場所も突き止められるのは回避不可能だろう

出だしが良すぎて調子に乗っていたかもしれない

スケボーでジンの居る屋上まで追ってきたのが運の尽きか

屋上まで上り詰めた時ジンの姿が見えない事に焦り油断してしまい背後を取られた

若干距離はあるものの、背後で何か構える嫌な音がし、恐る恐る振り返ると...予想通りジン愛用のベレッタの銃口を向けられている

「組織の周りをうろちょろしてたのがこんなガキだったとはな」

口の端を上げ妖しく笑う姿は悪人面そのもの

この状況を打破する方法なんて無い。一歩でも動こうが動かなかろうが銃弾で撃ち抜かれるのは目に見えてる

駆けつけた公安もFBI、CIAもこの状況に動けずにいる

ジンを討つのが先か。俺が撃たれるのが先か

「今すぐあの世に送ってやる」

ジンがトリガーに手をかけたのを見て、地面に膝をついた

やっとここまで来たのに。ここで終わりかよ

＿蘭

最後の最後まで蘭の姿が鮮明に蘇る

悔しさのあまり顔を歪め、諦めかけたその時＿

俺の前に立ちはだかる華奢で強くて逞しい背中が見えた

「...Aさん......？」

名前を呼ぶと綺麗な黒髪が揺れ振り返り優しく微笑んでくる

『大丈夫、絶対に死なせない。守るから』

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