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決行 ページ24

そして、作戦決行日

私は阿笠邸へと足を運び哀ちゃん、阿笠博士共にモニターに映された画面を食い入る様に見ていた

高い所から低い所まで、様々な角度から監視カメラを設置しており、どのアングルからでも敵の行動が手に取る様に分かる

公安警察、FBI、CIAが一挙に出動し全勢力を上げ残党達をなぎ倒す姿が映る

そこには降谷さん、赤井さん、コナン君までもが所々映し出される

哀ちゃんはコナン君にここで博士と私と待機してるよう言われたらしく、モニターからの映像で自分が目の届かない位置の危険を知らせて欲しいとの事

...私ここで何やってるんだろ。いや、何もしてない。ただ安全な場所にいるよう指示されただけ

本当にこのままでいいのか、後悔しないか考えたら_体が自分の意志で玄関先へと向いていた

行かなきゃ。コナン君が、安室さんが、赤井さんが、お兄ちゃんがいるあの場所に

『っ哀ちゃん!!』

「...行くのね?」

急に呼んだにも関わらず至って冷静に返してくる

『...分かってたの?』

「正義感の強い貴方の事だから、行こうと思ってたんでしょ?」

哀ちゃんが口の端を上げ得意気に笑う

「博士、車を出して。_Aさんをこの場所に連れて行ってあげて」

博士が哀ちゃんに頼まれると大きく頷き鍵を取りに行った

『哀ちゃん...』

「あら、私は行かないわよ。与えられた使命を全うするのみだもの」

どうやらモニターの前から離れる気はないらしく、自分がすべき事を理解している

かっこいいなぁ、私は哀ちゃんみたいにはなれない

哀ちゃんに一言お礼を告げようとすると先に向こうが口を開いた

「貴方は私と同じ境遇だわ。幼くして両親を失って。同い年で。壊滅を目指してて。辛い経験をしてきた」

『...っ。同じ、境遇だって言ってもらえる権利、私にない。哀ちゃんの方が同じ時を生きてきた中で苦しい思いも、辛い経験も数えきれない程してきてる。だからっ』

「ストップ。それ以上はいいわ」

哀ちゃんが人指し指を立て制してくる

「自分を見失わないで。貴方がする事は?」

私がする事は...

『ジンに、お兄ちゃんに会いに行く』

その言葉を聴いて優しく微笑む姿に背中を押される

『行ってくるね』

「行ってらっしゃい」

私が博士の車に乗り込むと暗闇の中を静かに走り出した

大切な人へ→←攻防戦の決着



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- 感動しました…。 (2021年12月7日 15時) (レス) @page34 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続き書いてほしいです(泣) (2021年6月13日 0時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
ドルチェ - やばい…気がついたら泣いてた…こんなに素晴らしい物をありがとうございます…!! (2021年5月2日 22時) (レス) id: cf6373e776 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編お願いします!!!!!!!! (2020年10月2日 20時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 感動しました泣。ジンと夢主が再会してほしいです。(ToT) (2020年6月16日 3時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リンドウ | 作成日時:2018年11月10日 6時

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