攻撃始めるトリプルフェイスとスナイパー、加勢するジンの妹ことこの私【名探偵コナン】

兄妹 ページ33

あれから哀ちゃんの研究が進み完成した解毒剤で完全に新一君と志保ちゃんに戻る事に成功した二人

本当に良かった。最近知った事だが新一君も蘭ちゃんと付き合ったらしい

笑顔を綻ばせながら家の中へと入る。...が

「なんで戻ってきた赤井！！もう一回アメリカに帰れ」

「当分の間日本で滞在の許しが出たんだ」

玄関先で喧嘩腰になる安室さんと華麗にかわす赤井さん。攻防戦終了かと思いきや「あれは第1ラウンドだ」とか言ってセクハラ紛いを受ける日々。それよりここ私の家

『近隣住民及び私への迷惑行為ですので速やかに退出願います。さもなくば不退去罪にて通報』

「「こっちも警察だ」」

『世も末ですね』

見事に被った事で言い争いを始める二人。他所でやって頂きたい。というか双方から腕引っ張らないで下さい

攻防戦はまだまだ続くらしい




その夜ベランダへ出ると冬の星座が煌めき、冷たい空気は気管から肺に送られより一層体が冷える

月はあの日二人で見たスーパームーンのように大きく光り輝く

でも決定的に違うのは隣に兄が居ない事

お兄ちゃんが戻ってくる筈無いと分かっていても食器や衣類はそのままで。未練タラタラ過ぎる程に

煙草の煙をあげる姿も

風になびく銀色の髪も

月明かりに照らされる横顔も

手を伸ばせば届いていたものが今は存在しない

手を伸ばす事すら許されないのかもしれない

ベランダから輝きを放つ月を見上げた

＿貴方の自由を奪ってごめんなさい

お兄ちゃんが償ってきたように、私が貴方を忘れない事が償いになるのならそれさえも愛し背負って生きていく

いつかまた会えたなら。その時は本当の兄妹として再会したい

だからその日まで



『月が綺麗だね、お兄ちゃん』






fin

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