真実 ページ35
覚悟＿＿
私達に今必要なもの
「俺とAは、兄妹じゃない。これは確かな真実だ」
兄の言葉にずっと信じていたものが音を立てて崩れ始める
それでも目を逸らしたりなんかしない
『...なら、何で私と一緒に暮らしてきたの？』
兄妹じゃないなら尚更だ。私と兄に接点なんてまるで無い。あるとすれば...両親の件がある。事故で亡くなったあの日
「...今から話す事は紛れもない真実だ」
兄が綺麗な銀髪をかきあげ両方の目が私を捉える
こんな時でも綺麗な目だなと思ってしまう
そして、兄が重々しく口を開いた
「17年前のあの日、お前とお前の両親を乗せたタクシーは事故にあった
奇跡的に助かったのはA一人
お前の両親は、最期までお前を守る様にして死んでいったよ
...でもな、お前らをそのタクシーに乗せたのは俺だ」
事故にあったのは知ってる。タクシーでの事故だという事も
でも兄が関与していたなんて知らなかった
『お兄ちゃんは自分のせいだって言いたいの？』
「Aたちを乗せなければこんな事にならなかっただろ」
ああ、今ので全て分かってしまった
そうか、お兄ちゃんが私の側にいたのは＿
『お兄ちゃんが私を育ててきたのは私の両親へ対する償い...？』
だとしたら私が兄だと信じていたものは何だったのだろう
『償いのつもり？私に負い目があったから？
そんなのどうだっていい
お兄ちゃんのせいなんかじゃない』
お兄ちゃんは私の事一度も妹として見てくれなかったんですか
「赦せとは言わない。罵詈雑言だって受け入れる
ただ謝らせてほしい」
兄が椅子から立ち上がると床に膝をついた
『やめて！！そんな事して欲しいから話したんじゃ無い！！私はっ...ただ...』
どうしてこうなるの。いつかこんな時が来ると分かっていながらも受け入れられないのは私の方だ
『私達が本当の兄妹じゃなくても...血の繋がりより濃いものがあるんじゃないの...？』
戸籍上、兄と妹だと認められなくていい
私の中で兄だと信じていればいい
与えられた幸せに酔っていればどれ程幸せになれただろう
でもそれじゃ本当の幸せに辿りつけない
『お兄ちゃんは裏切り者には制裁を...って言ってたよね』
「...それが何だ」
一度も組織について触れた事なんて無かった
でも今こそ話すべき
『私が、お兄ちゃんに対する裏切りって...何？』
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リンドウ - 残夏さん» 拝見していただきありがとうございます！更新遅くてすみません。応援を糧に頑張ります！ (2018年10月22日 22時) (
レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
残夏(プロフ) - 更新通知に飛んできました。ひそかに拝見してます。無理せず頑張ってください！応援してます。 (2018年10月22日 22時) (レス) id: cd46bf9635 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 坂竹会長さん» すみません、更新遅くなってしまって。シリアス多目になるかもですが頑張ります！ (2018年10月14日 12時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 気づいたら続編きてて。おどろきもものきビックリですよ←意味わかんねぇ。更新頑張ってください。 失礼しました_ーд#_ (2018年10月14日 10時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - berry merryさん» ありがとうございます！これから重くなっていきますが、話の流れはブレないよう頑張ります！！ (2018年10月14日 6時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ | 作成日時：2018年10月13日 9時
