攻撃高めたトリプルフェイスとスナイパー、防御固めたジンの妹ことこの私【名探偵コナン】

悔い ページ30

『ん...』

朦朧とする頭を振りながら周りを見渡す

何処だ、ここ

「あ、起きた」

急に背後から声が聞こえ反射的に勢いよく振り返る

さっき私を囲んでいた人達。って事は誘拐？されたんだよね

えええまじか。誘拐ってあれだよね

YU☆KAIだよね。こんなパリピみたいな事じゃないけど

嘘だせっかくのタイムセール！卵一パック100円、お一人様2点！！

こんな状況ですらタイムセールが悔やまれる

「えーと、ジンの妹でしょ？」

『何、で...』

何でこの人たちが知ってるの。それに私を連れて来た理由は？

「実はさ、あんたの兄のとこには世話になってんだよ俺ら

つまり組織と繋がってる訳」

一人の男が煙草をくわえ見下ろしながら面倒くさそうに話を進める

「今回俺らの部下が一人で取り引きまとめようとしてさ。失敗したんだよね。

しかも組織側からバックアップ受けてたから全部パーになったの」

この人たちは組織と繋がりがあった

そうじゃなければ私をここに連れて来ないだろう

「で、虫が良いこと許されないかなって思ったんだけど、やっぱ許されるどころか潰され兼ねないからさ。ジンの妹のあんたを連れて来た」

男がくわえていた煙草の灰を落とす

『ジンと兄妹である事に何の意味が...』

私の言葉を聴くとニヤリと笑った

「そう、そこなんだよ。...ジンの妹であるあんたを人質に取れば手出しは出来ないだろ？」

つまり私を出汁に兄たち組織に赦しを乞うと。何て最低な奴等

何にも縛られていない自由な体を見てなんとか逃げれないかと思考を巡らせる

そう考えていた矢先、男が顎を持ち上げて上を向かされた

「あのジンの妹だって言うから凄いの想像してたけど案外ふつーだな。胸も無ぇし」

おいこら。最後のは聞き捨てならないぞ

的確な言葉の暴力は人を殺せるんだけど

「でもジンも詰めが甘いよな

こんな仕事してるからには隠してるんだと思ってたけどあっさり俺らなんかにバレちゃってさ

目の前で自分の妹に銃口押し付けてるの見たらどんな反応するだろうな」

楽しそうに下品な笑い声を上げながら銃口を押し当ててくる

この状況を打破する方法なんて思い浮かばない

どうしよう＿


＿バァン

その瞬間銃声が聞こえ、私に銃を押し当てていた男がまるでスローモーションを見るように倒れた

『...お兄、ちゃん？』

銀髪を揺らしながら歩いて来る黒ずくめの服装を先頭にベルモットさん、ウォッカさん、コルニさん、キャンティさんまでもが集結した

境界線→←事件に巻き込まれやすくなりました

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