攻撃高めたトリプルフェイスとスナイパー、防御固めたジンの妹ことこの私【名探偵コナン】

鏡に映るのは ページ14

『粗茶ですがどうぞ』

彼の前にお茶を出し向かい合うようにして椅子に座る

「お気遣いどうも」

先程からリビング、キッチン、ダイニングと何かを調べるようにして見渡していたが、一通り見終えたのか私の方へ向き直った

「一ついいですか？」

『...どうぞ』




「＿僕の協力者になってくれませんか」

...はい？協力者って...何が？

『どういう事ですか？』

「ジンやベルモットが握っている組織の状況やこれからの活動を引き出して欲しいんです」

『...私が、ですか』

二人が組織の話をここでする事はよくある事だ

それを、身近にいる私が情報を得ろと言うことなの？

「コードネーム持ちである僕でもあの二人しか分からない情報を知る事が困難なので」

どうします？と挑戦的な目で訴えてくる

用件とはその事か。なら答えは最初から決まっている

『断ります』

「へぇ？何故です？」

『私は組織とは一切関わっていません。何を目的として動いているのかすら知らない

...だけど返り血を浴びて帰ってくる兄の姿は何度も見ました

私はそのたびに兄のしている事に目を瞑っている

関係無いから協力しないんじゃないです

...受け入れた訳じゃないから協力できないんです

って、こんなの兄には言えないですけど』

初めて胸の内に隠していた本心を誰かに話したかもしれない

でも彼だって組織の一人で、彼の事もまた否定してるのと同じだ

でも私の話を最後まで聞いて否定しないでくれる

「Aさんが断る事は分かっていました

...ただ兄を裏切るような事は出来ないと言うとばかり思っていたので。

ですがAさんの口から出た言葉や真剣な眼差しを見て疑問から確信に変わりました

＿貴女は間違いなく白だ」

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