攻撃に入るトリプルフェイスとスナイパー、防御に回るジンの妹ことこの私【名探偵コナン】

他のライバル社の製品も譲れない ページ46

机にカレーとサラダが並べられていく

やばい、昼からカレーは幸せ過ぎる

『今日は何だか贅沢な日です』

「そうなんですか？」

『ええ、朝から安室さんのご飯食べて、昼は沖矢さんにご馳走になって』

夜はって？聞くなよスーパーの惣菜だよ。ぶっちゃけ自分で作るよりスーパーの方が美味しい

「へぇ？安室君と？」

『はい。実は昨日風邪を引いて安室さんが看病して下さったらしくて。そのまま朝ご飯を＿っえ？ 』

沖矢さんが近付いて来てシンクに手をつき私を閉じ込めた

あれ、何かデジャヴ。出会い頭もこんな感じだったような

「貴女も酷い人ですね」

息が掛かるんじゃないかってぐらい至近距離で顔を近付けてくる

「自分の好きな人が他の男の名前出したら嫉妬しますよ」

『あ、あの...』

「少し黙って下さい」

片方の手が伸びてきて首筋をツーとなぞられ、途端にゾワゾワして顔に熱が集まる

「...なんだ、意外とそんな表情も出来るんですね」

それはどういう事か説明を求めますが

「いつも仏頂面で何考えてるか読めない表情なので」

そうかな、内面じゃかなりうるさいけど

『でも花を渡した時笑いかけましたけど』

「あの時は真顔だったと思ったんですが」

...自分の表情筋は働かないらしい。ニートかな、働く意欲の無い方の

「カレー。冷めないうちに食べましょう」

触れていた手が離れたのに、触れられた部分がまだ熱を帯びているように熱い

子供をからかうとか悪趣味だ

今訴えたら勝訴出来る気がする

「『いただきます』」

向かい合うように座り手を合わせ箸を手に取ってカレーを口に含んだ

『んん、おいしぃ』

「幸せそうに食べますね。作って良かったです。...ところで何故箸でカレーを食べてるんですか？」

不思議そうに聞かれたため急いで呑み込んだ

『家じゃこれが普通ですけど』

「やっぱり変わってますよ」

『沖矢さんぐらいですよ、そんな事言うの』

「皮肉ですか？...って、このくだりさっきと一緒ですね」

これには思わず笑ってしまって。そこからは他愛ない会話をしながらカレーを食べた

『美味しかったです、ご馳走さまでした』

「早いですね。しかも箸で食べていたというのに」

『吸引力の変わらないただ一つの掃除機ですので』

「...サイクロン？」

『コードレスクリーナー』

「...語ります？」

『...長くなっても？』

「勿論」

シンパシーを感じ、そこから二人で延々と語り尽くした

沈まない太陽→←ここで籠城したい

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