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下り坂 ページ39

「ここに居ないって...」

『...私が幼い頃に事故で帰らぬ人となって』

何となく静まりかえる空間

「すみません、私...無神経な事聞いて」

『大丈夫だよ。事故って言っても私は全然知らなかったし、それに物心ついた時には兄と二人だったから』

正直、両親の事は全く覚えていない。兄から事故と聞かされた時も何処か他人事だった

「ねぇ、Aさん。物心ついた時って何歳ぐらい?」

コナン君が神妙な面持ちで尋ねてくる。そんな事聞いてどうするのか

『うーん...4歳ぐらいかな?一番幼い頃の記憶は』

「じゃあさ、その当時お兄さんは...」

「コナン君駄目よそれ以上は」

蘭ちゃんが止めに入る。ありがとうめちゃくちゃ助かった。このままじゃコナン君の尋問は終わらないだろうし

「そうよ、もう少し考えなさいよガキンチョ。あんたの頭は装飾品なわけ?」

園子ちゃん、コナン君に厳しくない?少し不憫に見える

『気にしないで?親の事話しても覚えてないんだから』

気まずい雰囲気が嫌で無理矢理笑顔を作る

痛々しいとか思ってもらっても構わない。同情されたっていい

ただ居心地の悪い空気にしてしまった事に申し訳なく思う

でも、




ポアロに来た時の皆の笑い声だったり笑顔を見てたら

すごく温かいのに

胸が、痛い

『ごめん、鏡見て来るね』

きっとここで席を外してはいけないのは分かってる

でも今は少しきつい

椅子から勢いよく立ち上がりテーブルの間を抜けていく

その時だった

声が聞こえたのは







  (「「__A。」」)







__え、誰...?

でも今確かに頭の中に誰かの声が響いて...




 (「A、あなたとジンは__」)

私とお兄ちゃんが何?

  (「すまないな、A__」)

どうして謝ってるの?

謎の声に困惑していると体がふらついて前方へ体が大きく傾いた

そうだ、私今日体調が良くなくて_

倒れた時には何も考えられなくて

皆が私の名前を呼んでる気がしたけど、次第に遠ざかっていって

真っ暗闇の中に堕ちていった

あの時私の中で聞こえた声は

覚えている筈の無い両親の声だった気がする

気遣い→←美味しい料理に過去話を添えて



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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 赤井秀一   
作品ジャンル:恋愛
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リンドウ - マリーヨナさん» コメントありがとうございます!!面白いと言って頂きとても光栄です。これからも更新頑張ります!! (2018年11月12日 6時) (レス) id: 282d8947f2 (このIDを非表示/違反報告)
マリーヨナ(プロフ) - 面白すぎて爆笑しちゃいました笑内容が凄くいいですね!これからも引き続き更新頑張って下さい!! (2018年11月12日 1時) (レス) id: a385487fa6 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - ぬぬいさん» ご丁寧にありがとうございます!黒澤とかジンに合いすぎですよ! (2018年10月14日 17時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬい - ジンの苗字は黒澤です (2018年10月14日 17時) (レス) id: e0d5736dfd (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 海月猫さん» コメントありがとうございます!!ジンもいいお兄ちゃんやってます...!更新頑張りますね (2018年10月10日 21時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リンドウ | 作成日時:2018年9月4日 22時

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