攻撃に入るトリプルフェイスとスナイパー、防御に回るジンの妹ことこの私【名探偵コナン】

雨の日の温もり ページ34

『...凄い雨』





学校の帰り道、コンビニ出た瞬間雨が怒涛の勢いで降りだした

奇跡的に傘は持ってきていたので駅までは濡れる心配は無い

『...猫』

だが道の途中で道路の脇の段ボールに入っている三匹の捨て猫を見付けた

雨に濡れ身を寄せ合う様にしてただそこに存在している

この場合動物愛護団体とかに連絡した方がいいのだろうけど、生憎スマホは家だ。それに家には絶対連れて帰れない

だからせめても、と使っていた傘を置き、猫をタオルで包んだ

『これぐらいしか出来なくてごめんね』

猫たちに言い残してその場を去った






『...ただいま』

あの後傘も何も無いまま電車に乗って家に着いた

「...おかえり」

『あ...お兄ちゃん。帰ってたんだ』

約二週間ぶりの兄がキッチンに佇んでいた

『何か飲むの？淹れようか？』

「......」

だが兄の返答は無いままこちらへ歩み寄って来た

「お前、何で濡れてるんだ」

『...傘、家に忘れてて』

「俺が見る限りじゃお前の傘は無かったが」

『......』

「...本当、嘘が下手だな」

兄はそれ以上何も言わずリビングを出た後タオルを持って戻って来た

ありがとう、と受け取ろうとすると兄の大きな手とタオルが私の頭に載せられた

『お兄ちゃん？私自分で拭けるよ？』

「...いいから黙って拭かれとけ」

ぶっきらぼうな言い方だけど、タオルから伝わってくる兄の手は私の冷えた体と心を温めた

季節の変わり目って風邪引きやすいよね→←過去〜後悔〜

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