過去〜追憶〜 ページ32
赤井side
工藤邸でのんびりと紅茶を飲みながら本を読んでいる最中、インターホンが鳴った
こんな時間に誰だろうかと思ってモニターを覗けばコナン君が荷物を持って立っていた
「やあ、どうしたんだ坊や」
「赤井さん、いくら僕だからってその姿で出てきたら駄目だよ」
「手厳しいな、善処するよ」
俺は坊やを中に入るよう促した
「赤井さん僕今日ここに泊まるから」
「そのための荷物だったのか」
坊やがソファに腰掛けるのを見ながらコーヒーを差し出す
「蘭さん、よく許してくれたね」
「蘭姉ちゃんそういうのは寛大だから」
坊やがコーヒーをすすりながら答える
自分も先程飲んでいた紅茶を飲み干した
「ところでこんな時間に、しかも泊まりに来るという事は何か話があるのか？」
坊やの手が止まってゆっくりとカップを机に置いた
「Aさんの事だけど、」
話を切り出した時に多分そうだろうと予測はしていた
「この間は偶然を装って図書館での接触に成功。今日も接触を試みて沖矢という人物を印象付けたと思うよ」
そう、九条Aに近付いたのは坊やによる計らいによるもの
彼女の事はあらかじめ知っていた
「それで何か得られた？」
「いやこれが全く。家まで送ろうとしたけど逃げられたよ。彼女は足が速いな」
「聞きたいのはそこじゃ無いってば」
「ははっ、悪い」
笑いながら返すと「悪いって思って無いでしょ」とふてくされながら返された
「組織に居た時とか見た事ない？」
「俺の知る限りでは無いな」
そっか、と顎に手を当てて何か考える素振りは流石探偵だけあってさまになる
「...赤井さんはAさんを見た時どう思った？」
「ほぉー。そう来たか」
なかなか難しい質問だなと言うと「感じた事でいいよ」と返ってきた
＿感じた事、か
「普通の女性だと思ったよ。少し刺があるように感じたが」
＿ああ、確かに。と坊やが苦笑いを浮かべている
「だが裏表のない素直な人だとも思ったよ」
＿あの時の彼女のように
九条Aの黒くて長い髪と、高校生にしては大人びた顔が笑うと意外に可愛らしい表情が
あいつを、思い出す
九条Aに少しでもあいつを重ねた事を否定するつもりは無い
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リンドウ - マリーヨナさん» コメントありがとうございます！！面白いと言って頂きとても光栄です。これからも更新頑張ります！！ (2018年11月12日 6時) (
レス) id: 282d8947f2 (このIDを非表示/違反報告)
マリーヨナ(プロフ) - 面白すぎて爆笑しちゃいました笑内容が凄くいいですね！これからも引き続き更新頑張って下さい！！ (2018年11月12日 1時) (レス) id: a385487fa6 (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - ぬぬいさん» ご丁寧にありがとうございます！黒澤とかジンに合いすぎですよ！ (2018年10月14日 17時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬい - ジンの苗字は黒澤です (2018年10月14日 17時) (レス) id: e0d5736dfd (このIDを非表示/違反報告)
リンドウ - 海月猫さん» コメントありがとうございます！！ジンもいいお兄ちゃんやってます...！更新頑張りますね (2018年10月10日 21時) (レス) id: 67fcc70434 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リンドウ | 作成日時：2018年9月4日 22時
