よんじゅうはち ページ48
モトキ「Aさん…ごめん…」
そっと手を握り謝っても
Aさんは許してくれない
モトキ「俺が連れ出したからだよね…」
お出かけしようよ、なんて言わなきゃ良かった
そしたらきっとAさんは家で笑ってた
出かけた先でAさんは倒れてしまった
直ぐに救急搬送されて今は点滴に繋がれている
結局退院生活も終わって
家で過ごすのは危ないと判断されて
今日からまた病院で過ごすことになる
モトキ「このまま起きないとか言わないでよ…?」
そこにスマホが鳴る
ディスプレイを見ればシルクからの電話
出なくてもいいか、なんて思ってしまったけど
それを直ぐに振り切る
そんな事したらAさんに怒られる
そっと手を離して廊下に出ると電話に出た
内容は7日後、つまり1週間後に
アメリカに撮影に行くがモトキも来るか?
というものだった
こんなに急に海外での撮影が決まるなんて
行きたい気持ちはものすごく大きい
でもAさんを1人にはしたくない
アメリカの撮影は2週間で
そこまで長い訳では無い
モトキ「ごめん…少し考えさせて」
シルク「分かってる、無理すんなよ」
飛行機の手配も自分の準備もあるから
そんなにギリギリで決める訳には行かない
Aさんはなんて言うかな
「行ってきて?沢山の人がモトキくんを待ってるよ」
「私もYouTubeでモトキくんのこと見てるから大丈夫、寂しくないよ」
きっとそう言って俺の背中を押すだろう
Aさんに頼ってばかりじゃダメだな
自分一人で決めないと
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作者名:鳴海 帆南 | 作成日時:2020年2月6日 21時