透明な君と【Fischer's】 (ページ30)

今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:35,883 hit

さんじゅうページ30

ﾓﾄｷ「凄いね、めちゃめちゃ綺麗じゃない？」
貴「うん、可愛いね」

にこにこと楽しそうに加工されたそれを眺める
ﾓﾄｷ「絶対家に飾る｣

貴「うん、私も｣
おじさんが壊れないようにと

包んでくれた写真たてをカバンにしまって
また海に出ると

思わず笑みがこぼれた
ﾓﾄｷ「お昼ご飯食べに行こっか｣

貴「そうだね｣
近くにあるハンバーグ屋さんの

海が見える席に座って
2人でハンバーグを頬張った

ﾓﾄｷ「美味しいね｣
貴「うん、モトキくんの一口頂戴？｣

Aさんの口にそれを運ぶと
幸せそうな顔をした

貴「美味しい、私のも食べる？｣
ﾓﾄｷ「欲しい｣

今度は俺の口に入ってくるそれを
しっかり受け止めると

ﾓﾄｷ「こっちも美味しいね｣
なんかカップルぽくていい

貴「もう旅行も終わっちゃうね…｣
少し寂しそうな顔をするAさんに

胸が締め付けられる
あぁ、ホントに

可愛すぎるでしょ…
ﾓﾄｷ「そんな顔しないで？また遊びに行こうよ｣

そろそろメンバーに紹介してもいいかも
でもなぁ…惚れられたりしたら面倒だなぁ…

ハンバーグを食べ終えて
本日何度目かの海に出ると

日差しが強くなっていた
ﾓﾄｷ「足だけ入っちゃおっかな｣

気持ちよさそうだし
靴を脱いでズボンのすそを少し上げて

海に入ると冷たい水が体に浸透していくようだった
浜辺でそれを眺めているAさんに

貴「うわぁ！？ちょ、モトキくん！｣
ﾓﾄｷ「あはは、ごめんごめん｣

水をかけてやると
楽しそうに笑って靴を脱いだ

貴「入らないつもりだったのになぁ｣
なんて笑いながら