にじゅうろく ページ26
モトキ「最悪…」
悪いのは完全に俺だ
Aさんはそういう行為を知ったばかり
今日は2回目だって
散歩してる時にも自分に確認してたのに
一緒に寝よう、って
自分の口で言えばよかっただけなのに
言わなきゃ伝わるはずないのに
ごめん、って謝りに行くのも
抱き締めに行くのも
あんな風に怒ってきたのに
直ぐに行くのもダサいな
なんて要らないプライドが邪魔する
Aさんはもう寝ちゃったかな…
沢山はしゃいでたし
さっきも結構歩いたし
モトキ「はぁ…」
自分にうんざりしながら
様子を見に行こう…
水を飲むついでに
なんて自分に言い聞かせて
足音を立てないようにはしごを降りる
貴「…うぅ…ぐすっ…」
意識していないと聴き逃してしまいそうな程
小さな小さな音
それに胸を締め付けられる
Aさんを泣かせてしまった…
丸まった布団に
そっと体重をかけてギュッと抱き締める
貴「えっ…モトキくん…?」
モトキ「うん…ごめんねAさん」
布団をめくると慌てて自分の顔を隠した
モトキ「顔見せてよ」
貴「嫌です…泣いちゃったから…きっと目腫れてる…」
こんな酷い顔見せられない…
なんて呟くAさんの耳にキスをする
貴「んぁ…」
Aさんから漏れた甘ったるい声に心拍数が上がる
緩んだ手を握って指を絡めると
下からすくいあげるように唇を重ねた
ヘロヘロになるまでそれを続けて
布団に押し倒した
モトキ「愛してもいいですか?」
思ってることは口に出さなきゃ伝わんない
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作者名:鳴海 帆南 | 作成日時:2020年2月6日 21時