Welcome to Villains world!!【荒野の反逆者編】

親切心 ページ9

「ふぁぁ…ねむ…。」

結局深夜まで起きてずっと試合を見ていたので起きるのはお昼頃になってしまった。
まだレオナとかいう人はいるだろうか。

「とりあえずご飯食べに行くか…。」

食堂にまで歩くのは面倒だが、自分で作るのも面倒だ。となると、残りは一つの選択肢しかない。

「サムさーん、いつもの1つ頂戴!!」
「ヘーイ子鬼ちゃん!!了解だよ!!」

購買においている自家製サンドイッチ。
オンボロ寮の冷蔵庫は全部グリムのツナ缶を入れているのでここに置かせてもらっているのだ。

「あー、美味しい。」
「子鬼ちゃんのサンドイッチは美味しいって評判だよ!!」

もちろん、ただで置いているわけではない。1週間に一回だけサンドイッチを納品しているのだ。数量限定20個までではあるが。

「あ、そうだ。サムさん、サバナクローの寮長さんについてなにか知ってることない??」
「なるほど…。彼はなかなか魅力的なお客さんだよ。」
「金払いがいいってわけ??」
「そんな言い方はしていないよ。」

確かにキングってついてるし王族なのかも…。態度の節々にキレイな所作も混ざってて嫌いじゃなかった。頭が良さそうな素振りもあったしね。

「あとは、常にラギーくんがくっついていることくらいかな。」

…それは知っている。スカーちゃんも言っていた話だ。元々頭のいいハイエナならば、強いものにくっつくのは当然のこと。むしろそうじゃない方が違和感である。

「ありがと、ちょっと会いに行ってくる。」
「気にしなくていいさ、何せ小鬼ちゃんの頼みだからね!!」

サムさんはどこぞの学園長とは違い優しい人である。サムさんがくれた植物園の地図にはレオナという人がいそうな場所まで書いてあり、とてもありがたい。

「うわ、ビンゴ。」

植物園に入ってすぐにある木陰には前にも見たきれいな顔の男の人が眠っている。尻尾を踏まないようにうまくよけて近くに座った。起こすと機嫌が悪くなりそうだ。気長に起きるのを待つしかない。

「にしてもきれいな顔だな…。」

腹が立つくらい綺麗な顔をしている。何がどうなったらこんなきれいな顔が生まれるってんだ。前世は偉人か？エジソンとかナイチンゲールとかその辺？いや、キリストとかかな。

「何で人の顔じとじと見てんだお前。」
「ぎゃ、ごめんなさい。」

すごい鋭い目で見られたんだけど。痛い。もうやめて、私のライフはもう0よッ!!(((

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