welcome 2 paradise

shogo 2 ページ23

翔「まずはこれ！」





片っ端からアトラクションに連れてかれて、子どもみたいに2人ではしゃいで







さっきまでの暗い気分が嘘みたいに楽しい









翔「これ、ゴール決めると何かもらえるらしいよ」








次に連れて来られたのはバスケットゴールのあるブース




見たところ3球のうちゴールに入れた数で景品がもらえるみたいだ








「私これなら得意！」






翔「お、じゃあ勝負する？」






「かかってきなさい！」









高校の体育ではドリブルは壊滅的だったけどシュートなら得意だった








翔「じゃあ負けた方は罰ゲームね」








コインを入れて音が鳴ったら、2人で真剣にシュートをうつ








「あれっ」








一投目は入らなくて、隣を見ればガコンとシュートが入った良い音が







翔「あれ〜Aちゃん得意なんじゃないの〜？」







隣でニヤニヤしてる翔吾くん








ううっ、悔しい…









「久々だから感覚鈍ってるだけだもん！」






翔「ふーん？」







余裕そうにしてる翔吾くんを他所に二投目を投げる






「ねえなんで〜！」





ゴールの角には当たったもののネットには入らない








翔「あー残念だね、じゃあいくよ？」







スッと投げたボールは綺麗な弧を描いてゴールに入った






「わ、すごい」




翔「これでAの負けだね」







横でドヤ顔してる翔吾くんを見て

あ、そうだったこれ私の負けじゃん と気づく








「う〜、1回くらい決めたい！」







もはや負けなのは認めるからせめて一球くらい入ってほしい









すると後ろから腕が回ってきて手を重ねられて





急にバックハグされてるみたいな形になったから心臓がドキって跳ねる









「…翔吾くん？」






翔「もっと手首の力抜いて、そんなんじゃ入らないよ？」









耳元で響く声とか



袖捲りしたジャケットから見える腕の筋とか






さっきまでの子犬みたいで可愛い翔吾くんはいなくて、私の側にいるのは男の人だって意識させられる

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