Weisen 【相澤消太】 (ページ9)

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入学式であのヒーローはいなかった。

あれは見間違だったんだろうか。

長い長い校長先生の話を聞き流しながら考えていた。

ふと1クラス全員居ないのが見える。

A組だからヒーロー科だ。

不思議だとは思うけどそれ以上は何も考えず、ただ長い長い入学式が早く終わらないだろうかと考えていた。

入学式が終わると、ガイダンスやら自己紹介やら適当に過ごして下校になった。

周りが友達を作っている中、極度の人見知りが発動して教室にいるのが辛くなり帰ることにした。

校舎を歩いているとあのヒーローを見つけた。

やっぱり間違いじゃなかった。

あのヒーローは雄英にいるんだ。

そのまま帰ってずっとあのヒーローのことを考えていた。

次の日、登校中また出久に会った。

勝己と同じクラスになったこと。

入学式いなかったクラスは出久たちのクラスで体力テストをしていたこと。

入学して早々除籍になりかけたことを聞いた。

「そういえば、Aちゃんが言ってたヒーローって、たぶんイレイザーヘッドのことだと思う。

相澤先生っていって僕たちの担任になったんだ。」

『そうなんだ。

イレイザーヘッドか。

そんな名前のヒーローだったんだね。』

「メディア嫌いで有名でメディアにはほとんど出ないんだ。

個性が抹消で見た人の個性を消せるんだって。」

『抹消か、すごい個性だね。』

ヒーロー科の担任で相澤先生か、昨日のカリキュラムに乗っていた先生の名前を見る限りその名前はなかった。

私とは関わりがないんだろうな。

あの人の授業受けてみたかったな。