週末だけの恋。 (ページ19)

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松田「俺らも帰るか」

『うん』

松田「あの不審者みたいな人に会ったって言ってたの、さっきの公園で？」

『そう、ごめんね。公園行ったせいでこんな事になっちゃって』

松田「…あんま変な男に引っかかんなよ」

『大丈夫だよ、心配してくれてありがとう』

時計を見たらまだ終電前で、元太くんとは一緒に駅まで歩いて改札内で別れた。

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研修の日、全てのカリキュラムを終えて海人くんと合流した。

『久しぶり！海人くん』

中村「久しぶり！この後の懇親会行く？」

『うちの課は強制参加』

中村「うわ、ダルいな…」

中村「じゃああとでこっそり抜けるか。この会ダルい。」

『うん、そうしよ』

懇親会から二次会に移動する時それぞれ抜け出して、会社のビル前に集合した。

立ち話もあれだからと、いつもの公園のベンチにふたりで座る。

中村「いつもここで電話してくれてたんだ」

『うん』

中村「夏は暑い！冬は寒い！って言いながら電話してきてた時は家帰れよって思ってたんだけど、確かになんかここ落ち着くかも」

『でしょ？私の大好きな場所』

中村「…いいな、一人の時間」

『え？』

中村「同棲したらさ、やっぱり相手に合わせなきゃいけないことだって沢山出てくるし。」

『そうだよね』

中村「ほら、ウチのやつちょっと重いから、そこまで自由に一人の時間作れるかっていったらそうでもなくて」

『辛い？』

中村「まぁ、ちょっとね。でも、これが結婚するってことなんだよな。相手を守って、尊重し合って、一緒に幸せにならないといけない」

『そっか…』

中村「それにさ、お前との電話だって毎週結構楽しみだったんだよ？それまでなくなっちゃってさ」

『だって、それは』

中村「わかってるよ。俺のためにやめるって言ってくれたんでしょ？ありがとう」

私の頭を優しくポンポン撫でる海人くんは、やっぱり私のことを妹だと思っているんだろうか。