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「くましゃんぱっかーんしゅる！」
「こなしゃんぶわーしゅる！」
「おちぇちぇぐしゃしゅる！」
あ、最後のは忘れてた。
母さんの誕生日ケーキ切ろうとして
自分の指まで切っちゃったことが。
寝起きの大野くんは
潤が必死に凄まじいスピードで
台所の危険性を訴えてるのを
にこにこして聞いている。
「翔ちゃん、出来ないんだ^^」
…。
まあ、要するにそうだけど。
苦笑いして、頷く。
「だったらうちに来なよ」
ん？
なんていうのかな。
俺と潤の話を聞いた大野ファミリーが
家族会議をしたらしい。
母さんがご近所さんたちみんなに
外に出られない分手紙を書いて
俺たちの状況を説明したんだけど。
で、その会議で
男２人なら料理大変なんじゃ…。
みたいな流れになったらしい。
嬉しいけど不甲斐ない。
「じゃあ、毎日翔ちゃんに会えるね」
恋人みたいなこと言うんじゃねーよ！
素直に火照った頬を気にしながら
無視して潤の着替えを手伝う。
もう…潤はいつまでたっても
赤ちゃんみたいなんだよな。
そこがかわいいっつーか
なんつーか。
「翔ちゃん、にやにやしてる」
うるせーな！
「潤がかわいいからだよ！」
「えー、おいらと毎日会えるからだろ」
また赤くなる頬をさする。
どうしよう、気づいてしまった。
なんで潤がこんな早く心を開いたんだ。
なんで俺こんな親近感持ってるんだ。
なんでこんな接し方してくれるんだ。
母さんのことも
先日事故で死んだ父さんのことも
これからの潤のことも
何も言わず離れてしまった友達のことも
大野くんと話してたら
すごく気が紛れるんだ。
俺は改めて大野くんを見つめる。
「あの、大野くん」
「んー？」
「ありがとう、ね」
またしても赤面する。
「ん、翔ちゃんって目が綺麗なんだね」
さらに爆弾発言。
ありがとうは無視かよ。
でも、これからやってける気がした。
うつむいて口元をゆるませる。
「しょーちゃ」
「なあに？」
幸せな気分で潤の方に振り返る。
そこには涙をぽろぽろとながす潤。
え、なんか、なんかしたっけ？
「お、大野くん？」
「何もしてねーよ？
…あと智って呼ぶこと。」
や、それはあとでね。
「潤、どした？」
「ごはん…」
お前が止めたんだろ！
まあいいや。
今はこの気分に浸ろう。
「智くん、近くにパン屋さんある？」
「おいらん家」
暖かい陽射しが降り注ぐ。
ラッキーアイテム
革ベルト
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みみ(プロフ) - 磁石真紀さん» あ、まりおねっとの方ですね^^読ませていただいてます！コメントありがとうございました。 (2013年4月1日 21時) (携帯から) (
レス) id: 2546b2daa7 (このIDを非表示/違反報告)
磁石真紀(プロフ) - 面白いです!!次の更新楽しみにまってます(*´∀｀*) (2013年4月1日 14時) (レス) id: c0864cdfbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみ | 作成日時：2013年3月22日 21時
