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その子は大野智くんと言った。
なんと、あのrainbowは家らしい。
お隣さんに、なるんだ。
それにしても
悔しいけど
潤にはかなわないけど
とてもかわいい。
肩まで無造作にのびた栗色の髪が
風にふわふわとなびいている。
後ろ姿はまるで女の子だ。
「翔く…んー、翔ちゃんかなぁ」
１人でぶつぶつ言う姿も
怪しいけど怪しくないみたいな…
えっと…
突然、大野くんが潤を見つめてきた。
じぃーと音がしそうなくらいの目力だ。
「えへ、潤かわいいでしょ？」
俺は胸を張ってそう言う。
いつの間にか起きてきた潤も胸を張る。
…って、将来こぇーよお前。
「んふ、翔ちゃんもかわいいよ」
「…！」
うわ、不意打ち。
頬が熱くなるのが分かる。
だめだだめだ！負けちゃ駄目だ！
とか思うけど切り返し方が分からない。
恥ずかしくて潤を強めになでる。
潤は少し怯えて俺を見上げる。
「じゃ、おいらここだから。また」
そのままなにも話さないうちに
なぜか態度を少し冷たくして
大野くんは家に入ってしまった。
訳はすぐに分かることになるんだけど。
隣の小さなログハウスっぽいのが
俺らの家になるみたい。
なんと平屋で少しロフトがあるくらい。
水回りを除いて部屋は一つもない。
正直、かなり気に入ってしまった。
まず、ロフトへの階段を取り外した。
潤に上らせるわけには行かないから。
高校生男子と四歳児の荷物なんて
大したものはなく、すぐに片づいた。
「しょーちゃ」
ずっと俺の足にしがみついている潤。
きっと、怖いんだよね。
…俺だって怖いもん。
母さんがいないことには慣れっこだし
２人暮らしみたいになるのも仕方ない。
けど、隣の圭子さんはもういないし
理解してくれてた友達とも会えない。
「潤」
ただ事ではない俺の様子を
感づいたんだろうね。
目尻が熱くなる。
「しょーちゃ？」
不安げな瞳はみるみるうちに
きらきらの涙が溜まっていく。
やめて、そんな顔してみないで。
「やめてよっ」
小さな顔に大粒の涙が光る。
将来のイケメンが台無しだよ。
そんな鼻水と涙でぐちゃぐちゃの顔を
俺の胸に押しつけて
懸命にだっこをねだる潤。
抱き合った状態で慰め合った。
なんとか笑ってみせた。
「潤、ほんとに２人ぼっちだよ…」
いつの間にか、空は闇に包まれていた。
青色に黒色を混ぜ込んだような色。
桜と混ざり合う、紫色。
ラッキーアイテム
革ベルト
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みみ(プロフ) - 磁石真紀さん» あ、まりおねっとの方ですね^^読ませていただいてます！コメントありがとうございました。 (2013年4月1日 21時) (携帯から) (
レス) id: 2546b2daa7 (このIDを非表示/違反報告)
磁石真紀(プロフ) - 面白いです!!次の更新楽しみにまってます(*´∀｀*) (2013年4月1日 14時) (レス) id: c0864cdfbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみ | 作成日時：2013年3月22日 21時
