澄清のこころ▼相澤 ページ4
本日もお日柄よく。
濁りない青空の下、
くっそ眠い中の出勤。
…そろそろあいつが来るな。
「あ、あーいざーわせーんせー！！」
あいつとは、Ａ組で俺の生徒の
試験や定期テストでは
実技、筆記共に毎回トップ、
さらには誰にでも分け隔てなく接し、
持ち前の明るさでクラスのムードメーカー
(マイク談)
という、優等生なこいつは
同時に問題児でもある。
「…今日もうるせぇな」
「やだなぁ元気って言って下さいよもー」
「…」
「無視っ！
そんなところも好きですけどねっ！」
それは、まぁ…こういうところだ。
そして、この性格に加え厄介なのが…
「こういうところって、消太ちゃんってば
ア･バ･ウ･ト♡」
「気色わりぃ」
「それはハッキリ言わなくていいやつ！！」
こいつの個性。
…なんだっけ、えーと、
「覚えて！嘘！嘘だよ！
個性名一文字だから流石に覚えて！」
そうそう、嘘だ。
バレないような嘘を吐く他に
色々出来るそうだが
詳しくは知らん。
「おい担任♡」
こいつは常日頃から個性で嘘をつきに吐きまくっているからどれも信用ならない。
「ねーせんせー。
また本気で好きって信じてないでしょ」
「信じるわけないだろ」
そして、今回
こいつの本心を暴こうと思う。
「えー…ひどーい泣いちゃうー」
「まぁ嘘だけど！」
「せんせーのそーゆーとこ嫌いじゃないよ！
嘘むしろ好き！大好き！」
「はぁ…」
「ほんとに好きなんだよー？」
入学当初、こいつには
「個性私には絶対使わないで下さいね！」
と言われた。
まぁ俺も基本生徒には使う気は無いし、
こいつの場合プライバシーの侵害になりかねないから使わなかったが…
「(今回は別だ)」
悪いな、と思いながらも個性を発動してみる。
「せんせー、今日すっごい良い天気ですね！
こんな日は私と付き合うにぴったりですよ！」
「(……え)」
今こいつの個性を消して嘘が言えないはずなのに、
「まーた無視ですかぁ？
まぁそんなところも大好きだけ、ど…」
こちらを振り返った澄清の青い瞳が
俺の逆立った髪を捉えた。
「も、もしかしてせんせー…
個性…使った？」
「あ、あぁ……す、すまん」
ぼふん
そんな音と共に
ふたり揃って真っ赤になっていた。
「(まさか……濁りない本心だったとは)」
顔が熱いのは、
今日が無駄にいい天気なせいだ。
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夜々 - リクエストに応えて頂きありがとうございました！これからも頑張って下さい！ (2018年3月30日 17時) (
レス) id: a6396ca631 (このIDを非表示/違反報告)
透夏(プロフ) - 夜々さん» 閲覧、コメントありがとうございます！もちろんです！ご期待に添えるよう頑張りますのでよろしくお願いします…！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: 65a261933a (このIDを非表示/違反報告)
夜々 - リクエスト出来ますか？プレゼントマイクの話をお願いしたいのですが…出来れば甘めでお願いします！ (2018年3月27日 20時) (レス) id: a6396ca631 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透夏 | 作成日時：2018年3月27日 0時
