最終話:パンドラの箱 YOU ページ46
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20XX年 12月8日
朝。
うるさく鳴る
私のケータイ。
すぐ横には
ぐっすり眠っている
ジン。
身体中がだるい。
ゴゾゴゾとベッドから這い出したが
起きる様子はないジン。
久しぶりに肌を合わせた。
ジンは私に夢中だった------。
ケータイを拾う。
相手は
------ジミン君。
着信が途切れ
すぐに届くメール。
ジミン『Aさん、どこですか?
連絡も無くて心配です。』
どうしたことか
罪悪感でクビがしまる思いだった。
この子とだって
いずれにせよ
終わりなのに------。
A『ごめん。今すぐ家に帰る。仕事が忙しかった。』
嘘で固めた返信。
今日が休みだったことがせめてもの救い。
私は急いで服を着て
乱れ髪を整え
自分の香水をキツめにふった。
ジンの香りを
かき消すように------。
ジン「ぅ、、ん
A…」
!
ジン。
目を閉じている。
ジン「あいしてる…」
寝言か。
バカな男。
そう思っているはずなのに
眠るジン。
はだけた布団がどうしても気になって
A「バカね…
でも
ありがとう…」
ジンが寒くないように布団をかけてあげて
その頬に
軽くキスを落とした。
A「…さようなら。」
ゆうべは熱く
でも
うんと優しく
抱いてくれて
------愛してくれて
ありがとう。
部屋を出た瞬間。
涙で前がぼやけた。
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作者名:life | 作成日時:2017年9月5日 14時