わたしの窓-2- (ページ35)

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嘘ページ35

浜辺近くに車を止めて、

私達は砂浜に降り立った。

梅雨明けが発表され
もう夏の日差しが。

今日は海で遊ぶにもってこいの環境だった。

ビーチは平日なのにそこそこ人が集まっている。

グク「Aちゃん、行ってみよう？」

グクに手をつながれる。

何だか照れくさい。

私達
本物の恋人同士になったんだね-----。

すれ違う人が何人か振り返る。

多分
どこにいても目立つグクに目を奪われるのだろう。

そんなグクを独り占め。

何だか誇らしい。

靴と靴下をぬいで
波に足を入れる。

A「あ！きもちいいね！！」

グクと手をつないだまま波と遊んだ。

グク「水着、持ってくればよかったね。

今日は暑いし、泳げたかもね。」

なんだかよからぬ妄想をしてしまう私-----(汗)

そのあと
私とグクはきれいな貝殻を集めたり

さざ波と追いかけっこしたり

子供のようにはしゃいだ。

時間がこのまま止まってほしい------。

夕暮れ時----。

車の中から
水平線に日が沈むのを私たちはみていた。

本当に幻想的な風景だった。

A「グク、、、、？」

グク「ん？」

切なげに夕日を見つめていたグクに話しかけた。

A「きょう、ありがとう。。。

なんだか、、、
帰りたくないな。

海、きれいすぎる。。。」

グクは微笑んだ。

これが
最後の旅行になるとか

------ないよね？

私は夜が怖かった。

私の気持ちを察したのか

グクは明るく話し始めた。

グク「さ！次来るときは水着持参ね(笑)

ところで
家に帰りたくないなら------

今日は

この近くのホテルに泊まる？」

ドキッとした。

明日は
ボスに会う日。

まさか

グクは

命の保証のない

明日どうなるかわからない私たちの運命を感じ取って

今日のうちに

思い出を--------なんて

考えてないよね？

グク「ん？どうする？」

グクの表情から不安そうな様子は見えないけれど

A「うん。。。」

私は
-------嘘をつこうと心に決めた。