わたしの窓-2- (ページ20)

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希望ページ20

事務所へ向かおうとしていたら、

ケイコさんがやってきた。

喘息の発作がでたとき
トイレまでついて来てくれた彼女をさすがに煙たがるわけにもいかない。

ケイコ「大丈夫？

きつそうだけど。。。

今日もバイトなの？

駅まで一緒にいくよ。」

A「ありがとう。。」

彼女の親切もありがた迷惑なのだが

未だに

彼女の「根端」もわからなかった。

ボスの言うように
多くの人は

自分の利益になることでしか他人に近づかないものかもしれない。

だけど、

本当に

みながみなそうとは

もはや思いたくなった。

ボスに対する私の一種の信仰が虚偽であったと思えた瞬間

世の中に対するものの見方が

少しづつ変わりつつあった-------。

ケイコさんだって

ただ
おせっかいな人なだけかもしれない。

そう思い始めていた。

ケイコさんと一緒に帰る道中。

彼女が一番喜びそうな話題を敢えて振ってみた。

A「ケイコさん、彼氏さん、

じおん君だったかな？

どう？」

案の定、待ってましたって感じでケイコさんは
今日一番の笑顔でしゃべり始めた。

ケイコ「そうそう！！じおん君！！

たかはしじおん、高橋時音て名前もかっこいいでしょ？

自慢じゃないけど
イケメンなの♪」

いや、
思い切り自慢だろ(笑)

でも、
私のグクだってイケメンだもん。

今はこんなガールズトークも楽しく感じた。

今日、
ボスに別れを告げれば

私は鎖から解放され

自由になれる------。

私は希望に満ちていた。

ケイコさんと明るく手をふって別れ
私は一人事務所に向かった。