28 命がけ ページ28
ドアがあいてすぐに
ジンさんの優しい笑顔が見えたかと思うと
私はジンさんの胸の中にとびこんでいた。
涙が自然とあふれてきて、、、
ジンさんはずっと頭を撫でてくれた。
SJ「よくがんばったね。
もう大丈夫だよ。」
A「ジンさん、、、ジンさん。。。」
コリアンのみんなは高校の地下室にあった食料やガスマスク、
生活用品を持ってきてくれた。
それでも
長くはここにいられない。
救助が遅れるようだと、まず食料が足りなくなるだろう。
SJ「調べたんだけど、
とりあえず僕たちは東京の避難所に移動すべきだと思う。
ここなら豊富な物資と食料、
ウイルスに感染しても医療物資がそろっている。」
KN「地上に出るのは極めて危険だ。」
A「どうやってそこまで移動するの？」
TH「地下鉄まで行けば、避難所まで地下道がつながっている。」
SJ「攻撃が少し緩む日中の内にまずここから地下鉄まで移動するしかない。」
中田「命がけ、、、、、だな。」
命がけの移動だ。
誰がこんな未来を予想しただろうか。
SJ「救助隊がここへ来る可能性は低い。
なぜなら、救助隊の施設の通信設備がやられていて、
僕らのSOSが届いている可能性が低いから。」
全員が息をのんだ。
KN「明日にでも、出発しよう！」
ジンさんが私の肩をそっと抱いた。
SJ「大丈夫。
一緒に生き残ろう。」
必死に恐怖を押し殺そうとしていたが、
ジンさんのやさしさに思い切り甘えたい衝動に駆られる。
SJ「怖いよね？
でも、大丈夫。
僕が一緒にいる。」
そういってジンさんは
みんなに見えないように？
見えているとは思うけれど、、、、
そんなこと、
もうどうでもよくて
自分の背中で私を覆い隠すように立って
私の唇に
キスをしてくれた-------。
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作者名：life | 作成日時：2017年3月9日 14時
