すのーまんと、わたし (ページ11)

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無事に踊り終え、ありがとうございました、と言おうとしたとき

スタッフ「ちょっと、さっきの黒岩さんの弾き語りと合わせて踊ってくれない？」

「えっ……」

黒「はいっ」

黒岩さんが立ち上がり、またギターを手にした。

突然のことに戸惑いながらも、黒岩さんが「いくよ」とアイコンタクトをしてきたので、頷いた。

………彼女の演奏するメロディはなぜか身体にしっくりきて、初めてとは思えないほど気持ちよく踊れた。

一通り踊ると、

「OKありがとう」

とスタッフさんの声。

2人でありがとうございましたと礼をした。

休憩時間、ねえねえと話しかけられ振り向く。

「私、黒岩結衣。よろしくね」

さっきの黒岩さんが挨拶してくれた。

「白雪Aです。こちらこそ、よろしく。」

お互いに、さっきはありがとうとか、バレエ上手だとか歌が上手いだとか、趣味だとかこれまでのこととか、初めて会ったのに驚くほど話が盛り上がった。

休憩が終わる時間になり、それぞれまた番号順に並ぶため、

「2人で受かって同じグループ組めるといいね！」

と言って別れた。

これが後の "白黒コンビ" として、グループを超えたシンメになる2人の出会いだった。