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本日はアニシナ日和です。せかんど! 2 ページ10

「はっ!!ギーゼラ!!」
「・・・お養父様?」
「あぁぁギーゼラ!!いいところに!!陛下は見かけませんでしたか?!」
「いえ、見かけておりませんが・・・どうかなさったのですか?」
「陛下のお姿が見当たらないのですよ!!」


熱の入った選挙の演説のように拳を握り締め、
「貴方には分かりませんか?!この気持ちが!!」と
本人以外には到底感じる事が出来無そうな感情を共有しようとしていた。
そんな養父に苦笑しつつも、何かを思い出したかのように表情を変えるギーゼラ。
その様子に皆(特にギュンター)は興味深く耳を傾けた。


「そういえば、最近アニシナ様のお姿を見かけませんね。お養父様やグウェンダル閣下も最近は『もにたあ』に御呼ばれしていないご様子ですし・・・」
「くっ・・、アニシナが大人しいなんて、ろくな事が起こらないぞ!」
「そういえば、最近アニシナの姿を見かけませんでしたね・・・」
「あら、あたくしは昨晩、研究室前の廊下で会ったわよー?何だかよく分からない、不気味な色をした液体の入ったガラス小瓶を片手に満足そうに歩いていたわ。」


「「それは危険だ(です)!!!」」


見事にかぶった、もにたあ者二名。
アニシナの実験に関しては、二人の意見に背く者などいない。
皆、少しでも長生きはしていたいだろうから。
すっかり血の気が引いたいい大人二人はぐったりと、
二人並んで椅子に座った。

すると、皆の視界の端を
小さな黒いものが通り過ぎていった。


「・・・?」
「なんだ?視界の端に黒い物が通ったような気がしたのだが・・・」
「も、もしや陛下?!」
「皆で振り返ってみるか・・・」

「せーの!!」


中庭の方に振り返ってみれば、誰も見慣れたものはいなかった。
しかしその代わりに、魔族年齢16歳(人間年齢3歳)程度の小さな子供が
中庭の宙を舞う蝶を楽しそうに追いかけていた。
黒くて少々短い髪は頭の上で二つに縛られ、何故か青に近いエプロンドレスを着ている。
蝶を追う瞳は、漆黒の色。


「そ、双黒・・・・・」
「しかし何故・・・・こんな小さな子供が・・・」
「身分の高い貴族の中で双黒が生まれたと言う情報は入っていないぞ」
「ま、まさかっ・・!!ユーリの隠し子か?!」
「な、何ですってぇえええー?!」
「・・・ヴォルフラム。あまりギュンターを刺激するな」

「あれ・・・?」
「どうした」

「僕、どこかであの子供を見た気がします・・・」

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作者名: | 作成日時:2012年5月22日 22時

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